毎月0のつく日はWellness expressの予定です。
私がこれを書くわけは、こちらに。
新年一回目のWellness expressです。
クモ膜下出血、脳梗塞と、血管がらみの病気の話が続きましたが、脳卒中ばかりが脳の疾患ではありません。
転んで打ったり、立ち上がったら戸棚の角で打ったり、喧嘩して殴られたり・・・
頭は意外と手荒な扱いを受けることが多いのです。
てなわけで、頭部外傷。
理由は何であれ、どこかに頭をぶつけた時、心配なのは出血である。
外傷による出血は、頭蓋骨よりも内側か、外側かで、
怖さが全然違う。
頭の皮はとても血行がいいので、ちょっと切れても大出血、現場は大惨事の様相を呈する。
もちろん、あんまりひどい出血だと、貧血になるので、それはそれで大変だが、血みどろになっていても、傷は探さねば分からないほど小ちゃいことも珍しくない。
一方、ばっくり開いて骨が見えてる傷でも、ちゃんと
処置すれば、小さな傷と同様、1週間程度できれいに
治って抜糸できることもまた、珍しくない。
要するに、いろいろなケースがあるにしろ、骨より外側の出血なら、普通は何とでもなるのだ。
ソフィの乳歯が抜けてた頃。
お気に入りのブーちゃん
骨より内側への出血は、場合によっては、
クモ膜下出血より恐ろしいことがある。
ひと言で頭蓋内出血と言っても、血が出る場所によって危険度は全然違うので、いたずらに恐れることはないがそれでも、頭を打ってからまる1日くらい経つまでは、油断できないのだ。
ひどく強く打ったとき、
打った前後の記憶がとんでるとき、
打った後頭痛がするとき、
会話もできるが何となくぼんやりしているとき、
吐くとき、
など、気になる時は、すぐ病院へ行っておこう。
フフフフラちゃん!?
ね・・・寝てただけか
急性期の出血はみるみる増えることがあり、わずかな
治療の遅れが命取りになるからだ。
ここで、注意点をふたつ。
受診するなら、早い目に。
特に頭痛もないのに、打撲後1日以上経ってから、出血が心配だからと受診する人がいるが、もうその頃には、
危険な時間は過ぎている。
怖いのは最初の24時間なのだ。
ただし、頭痛など、何らかの症状があるなら、何時間過ぎていようが、受診するべし。
「こぶができたら、中は大丈夫」ではナイ
最近はだいぶ減ったが、けっこうこの話を信じている人は多い。
これは恐らく、
「コブがなくても、中には血が出てることがある」
が、ねじれて伝わったのじゃないかと推測している。
こんなややこしい言い方をするからこんがらがるのだ。
「コブの有る、無しは、中身とは関係ない」
と覚えてください。
頭の中の血管と、外の血管は別々だ。
水路のように、一カ所で放水したから、他があふれずにすむというものではアリマセン。
年末年始、お酒を飲む機会が増えますね。
普段から飲んでる人も、よりいっそう飲みますね。
そんで、転んだり、喧嘩したりしますよね。
寒い時期なので、体がこわばるから、転びやすくもありますよ。
雪や氷で、滑るかもしれませんよ。
ルース、転ばないでよ
ダイジョウブ!
けっこう、頭が受難の季節なのです、冬は。
ご用心。
マメ知識:
交通事故で、ひどい頭部外傷の患者さんが多くなるのは不思議と春と秋。
だから、春と秋に交通安全週間があるんだって、研修医の頃、指導医が言ってたのは本当か嘘か。
今、私も若い医師におんなじことを言って「おお〜、なるほど」と感心する反応を楽しんでいる。
あ、いや、私も若いけど!!!
(すいません、マメ知識じゃなく小ネタでした。
それから、「脳梗塞」と同じく、「頭部外傷」
シリーズも、明らかに異常と分かる重傷の場合の
話は省き、軽く考えがちな程度の外傷に絞って
書きます。)
アタシモ グッタリ・・・
いいえ、だらけているだけです。
マア、ソウネ
クリックありがとう!誰も転びませんように。
↓
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1/10/2008
Wellness express 9
ラベル: ヒトの健康
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6 件のコメント:
お待ちしていました、WEシリーズ!
ほんとに頭のケガは怖いときがあります。
中学生の頃(すンごくムカシ)の、小学校で同級だった男の子の痛ましい事故を思い出しました。遊んでいて二段ベッドから転落、翌日亡くなってしまったのです。転落した日の夜、吐いたそうです。
延髄を損傷したとのことで、「子供が頭を打ったら要注意」といった見出しで、当時の親たちに注意を喚起する記事が新聞に大きく載りました。
また、私の母が交通事故で頭部外傷を負ったとき、ハニフラさんが仰るような「骨が見える」ほどではなかったけれど、やや太めの血管がプッツリ切れているのを見ました。でもそのとき、内部はたいしたことなかったんです。
後年、食事中に自分の手からスプーンが落ちたのに気づかず、スプーンを持った形のまま手を動かしているのを見て青くなりました。「おっかあが壊れちゃったー!」
これは硬膜下血腫でした。簡単な処置で溜まった血を抜いてもらって事なきを得たのですが、いつその原因となるコトが起こったのか、本人はもとより家族もわからず、おそらく1〜2ヵ月かけて徐々に出血したのであろうとのことでした。
すでに母を見送った今、これからは自分について気をつけなければなりませんなぁ。けっこうトシですもん…
それにつけても、フラちゃんの白目? 半開きまぶた? はコワイ!(笑)
よかったー、寝てただけで!
お医者さんだったんですね!スゴイ!
「私がWEを書くわけ」も読みましたよ~。
今度もっとさかのぼって、WEシリーズを読んでみようと思います。
ぽっぽちゃんに似てるってコメントを頂いて、初めてハニフラさんのブログを見せていただいたんですが、
お庭も素敵だし、書いてる内容もとっても興味深い話が多くて、
ホント感激しました。
「読み物」として、毎日読みたい感じです♪
なので、リンクさせていただいてもいいですか?
p.s.
吹田ってウチからもわりと近いんですけど、こんなに「大自然」みたいな場所があるんですね。
Bunさん、お待たせいたしました!
もう、ほんとにWEだけは、1人でも待ってくださる人がおられる限り、全力で書きますよ。
真剣白波取りですよ。
同級生の男の子の事故、本当に痛ましいことです。母が若い頃も(これまたイニシエの話ですが)、隣町で、同じような事故があったそうです。頭部外傷は気をつけないと、本当に怖いです。
お母様の硬膜下血腫、お話からすると、慢性のものだと思いますが、これは、命には関わらないですが、気づかれずにひどくなることが時々あるんです。Bunさんの仰るように、血さえ抜けばキレイに治るのですが。
この血腫についても、頭部外傷シリーズで取り上げる予定ですよ〜!
フラは、ときどき、悪霊のような顔をして眠っていることがあります・・・
Bunさん、以前もトシだとおっしゃっていましたが、文章からはとてもそのようには。Witに富んだコメント、いつも楽しみに読ませていただいています!
我が母は最近、「キヨブタ」がお気に入りなのです^^
なちゅまるさん、そんなに言っていただいて、お恥ずかしい限りです。
里親捜しにあたってとても大切な役目である「一時預かり」をずっとしておられるなちゅまるさんのブログは、みんなが生き生きと楽しそうで、いい里親さんが決まるのも当然だと思います。母といつも感動しながら拝見していました。
リンクしていただけるなんて、ありがとうございます。こちらこそ、ぜひリンクさせてください。
なちゅまるさんはどちらにお住まいですか?枚方かしらと思ってるのですが・・・
ふふふ、この「大自然」みたいなところは普通の公園です。まだ解放されてないところを含めると9000坪くらいあるらしいです。茨木、高槻辺りからも毎夕、車で連れてこられる人もいますよ。
なちゅまる家も、いかがですか?^^
ハニフラさん
お優しいコメント、ありがとうございます。
でも私、前にもトシって言いました? やだなぁ、憶えてない…(それこそトシか!?)
もう「トシ」って言うのやめますね。ついでに、えーい、白状しちゃおう! 私、来月59歳になります。
二十歳で子供を産んでいれば、その子がハニフラさんと同い年ですよ!
たぶんあなたのお母様と同年代ですね。いわゆる団塊の世代(これを「ダンコンのせだい」と読んだヤツがいて、ひとりうつむいて赤面したワタシ…)。
フラちゃんを悪霊のような顔なんて、ヒドイ!(言えてる! と思ってしまった自分へのエクスキューズ?)
ハニフラさんのブログにお邪魔し始めた頃、グローネンさん達+チワワさん達の組み合わせが不思議に思えたのですが、今はわかる気がします。まったく異なる魅力なのでは?
犬に関する知識が乏しいので想像ですが、チワワさんはとても複雑でビミョーな性格とお見受けします。
ハニフラさんの見事な写真(逐一拡大表示して見入ってますヨ)から、そう感じました。
Bunさん、白状いただきありがとうございます^^
とーっても嬉しいです。
バイタリティ溢れる年下の人、経験や感覚が重なることが多い同年代の人、そして人生をきちんと積み重ねてこられた先輩、どの年代の人達とも、交流したいできれば最高です。
下手すると子供!?くらいの私の文章をBunさんがいつも読んでくださり、コメント欄でお話しできるって、素晴らしいひとときです。
ダンコンの世代・・・なんだか畑を思い起こさせますが。漢字の読みの訂正って、しづらいんですよね。もじもじしてしまいます。
Bunさん、犬を飼われていない(のですよね?)のに、すごい洞察力!
まさにその通りです。そんな事がお見通しとは、さすが経験値がモノを言うのでしょうか。
チワワたちは、あの小さな頭で、意外に色々思考し、色々感じています。どうせ小さな愛玩犬、と思って接していると度々唸らされます。なかなか、立派に「犬」なんです、彼ら。
あ、母は、Bunさんよりさらに十ほど年上です(ばらしちゃった)^^;
父は母よりさらに十ほど上でした。
ゆっくり、人生進んでいる我が家です。
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