2/27/2017

遭遇



土曜日の朝、時間もたっぷりあるので山コースで散歩に行った。

往路のわりと早いうちからアニューが左手の山に姿を消した。
いつものことなので、気にせずずんずん進み、折り返し点で10分ほど休憩。
休憩中に今年初のダニ発見

たいていはこの間に追いついてくるのが、まったく気配がない。



ここは人が入ることはまずなく、しかも奥へ行ってもどんどん山が深くなるばかりで、ひょっこり集落に抜けるようなこともない。
だから全然心配はしていなかった。
森の中でぽつんと日の当たる場所を見るのが好き
帰り道のどこかで合流するだろうと踏んで、帰路につく。



半分以上帰った辺りから、時折、右手の山の中で、何か大きな枝でも踏み折るようなバキッという音がする。
ブラウニーはもちろん、ウェルもなんだか浮き足立っている。

ちょっと嫌な予感はしていたのだが、案の定だった。

突然、小川を挟んで3mほど向こうにイノシシが姿を現したのだ。
いや、いることに私が初めて気づいたというのが正しい。
現場
(翌日撮影)

近づこうとしたウェルに、ブフッと大きな鼻息を立てて威嚇し、突進するそぶりを見せた。

見事な保護色のせいで間際まで全然気づかなかったのだ。
だが、保護色なのはイノシシだけではなかった。
ハッと気づいたときには、イノシシの2mほど後方にアニューが近づきつつあった。
役者を配置してみた
イノシシはブラウニーサイズ、お怒りである

おそらく30分以上、二頭は攻防をくり広げていたのではないかと推測される。

私達に気づいたアニューが、イノシシから離れてひとっ飛びでそばに来た。
私をかすめてすぐイノシシのところへ戻ったが、こちらのことは見向きもしないだろうと思っていたので、意外でもあり嬉しくもあった。


いや、嬉しがっている場合ではない。

まさかとは思うが、こちらへ追い込んでくるつもりじゃなかろうな。
 「今カラ追ウンデヨロシク」
とか言いに来たんだったらどうしよう。
私もウェルもブラウニーも、とどめを刺すのは無理だから!
ホンデドシタノ

・・・というわけで、どうしたかというと、アニューとイノシシを置いて、三にんですたこら逃げた。
それは獲物じゃない、出くわしたら逃げるものなんだぞ、との意思表示のつもりでもある。

だって、アニューの身体能力なら、逃げる気になれば簡単だろう。
私が一番危うい。
背中を見せて逃げても、アニューとにらみ合っているイノシシがこちらを追うことはないだろうと踏んで、後も見ずに逃げた。

じゅうぶん離れてから、いちおう二度ほど呼び戻した。
こうして呼んでおけば、帰ろうと思ったら帰ってくるだろう。
でも、今まで何度も夢中で子イノシシを仕留めたアニューが、簡単に諦めるだろうか。



アニューは一度気に入ると、しばらくは熱中する。

たとえば一昨日、私が椿の花を撮っているのを見て、突如椿に興味を持った。
それから、毎朝椿の花をむしる。
ル『アーア』
(門のところで立って見ているのがルース)
花をむしると大興奮で走りまくる
何度でもむしる
そしてスリスリしたりもする
お母さんが泣くぞ

今までいつも横を素通りしてたのに。



これは数時間は帰らないかもしれない・・・と思いながら山桜の辺りまで帰ったら、何事もなかった顔をして追いついてきた。
命拾いをしたのはどちらか分からないが、双方ケガもなく(たぶん)、胸をなで下ろした。
オッカナカッタワー

足場の悪い山道をものすごい勢いで走ったので、しばらく両足がだるかった。
まったく、朝からスリリングだったことよ。











2/24/2017

凡々日記



なんの変哲もない今朝の日記。



今日ははじめのうち、ソフィが嫌がって逃げていたが、途中で気が変わったらしく一緒に散歩へ。
ルースもやる気を出してきた。
皆が揃っているとこちらも嬉しい。
グローネンが揃うと黒々しい



川コースではなく、短縮バージョンのハッスル広場まで。
その代わり、広場では少しゆっくり自由時間を設けた。
昨冬までイノシシの箱罠があった場所
飽きもせずイノシシの顎の骨を囓る
母と娘

水曜日から木曜朝まで雨が降っていたので、カラカラだった川に少し水が戻っている。



帰り道に追いかけっこしていたブラウニー転倒。
『アッ』 『エッ』
大丈夫ッスカ
八つ当たり
八つ当たり



今朝のごはんは鹿肉ですよ。
ハウス!
もっとお下がり
(私は肉を持っている)
もう少しお下がり



暖かくて、少し空気に湿り気があって、優しい朝だった。
のんびりしすぎてペース配分を間違え、ゴミ出しは母に頼む羽目になった。







2/23/2017

窓辺の催促




雄鶏の「オトウサマ」はりっぱな家鳥、いや家長だ。

以前の動画内でも書いたように、奥様方がゆっくりたっぷり餌を食べられるように辺りに気を配り、自分は少ししか食べない。
私を見に来たオトウサマとつよぽん
オトウサマだけは居残って様子を見てる

イモムシやムカデなどのご馳走を見つけると、奥様方のところへ咥えてきて、独特の鳴き声で呼び、地面においてプレゼントする。
奥様方はといえば、当然のように猛ダッシュしてきてひと飲みにするか、奥様方同士で取り合いをしている。

オトウサマが食べている口元ならぬクチバシ元から奪っていくこともある。

それでも、元気いっぱいに餌をついばみ、水を飲み、毎朝卵を産んで、一日中庭を走り回る奥様方を見て、オトウサマは幸せそうだ。



午後になって、ごはんの補充が欲しくなると台所の窓からのぞき込んで
 「コーケコッコー
と催促する。
デッキの柵が足場になっている

雄鶏の鬨の声はかなり遠くまで響くが、それをすぐ目の前でされるものだから、うつむいて夢中で皿洗いをしている時などはビックリして数センチ飛び上がるくらいだ。
慣れていてもつい驚くおむすび
同じく驚いているおもち
餌の追加があるまで、窓辺に張り付いてコケコッコー、とやっている。



まだ生後1ヶ月のオトウサマを他の雌鶏たちとともに迎えたとき、いちえんさんが言った。
 「雌鶏をいじめる雄もいるんで、そうなったらすぐシメますから」
生後1ヶ月
(うちに来たばかりのころ)
生後2ヶ月
デッキに避難して雨をしのぐ
生後3ヶ月半
生後4ヶ月

今までオトウサマが雌鶏に意地悪をしたのを見たことがない。
いじめられているのは犬たちや母、愚弟で、雌鶏たちにはとても優しい。
鶏達に遠慮してデッキから出られない
(今年1月)
私のことは出迎えてくれる
だがこのあと蹴られたりはする

オトウサマは、本当にりっぱなお父様なのだ。