5/11/2009

ハニーの災難II




先月、ハニーが笑った。
半年ぶりの笑顔だった。



事件は昨年の10月19日に起こった。

その日、我らはガディ、ソフィ、ホープと、ハニー&フラを連れて、信州にやってきた。
(愚弟と残りのメンバーはお留守番)

紅葉が鮮やかで、地べたにはそこここにキノコが登場していて、


林のカラフルな背景に、犬たちの姿も映え、


別荘の鍵を自宅に忘れてくるという人間の失態を除けば、最高に快適な一日を過ごした。


夕方からはお得意の焚き火台を設置。
イモや肉など焼きつつ、デッキでワインをちびりちびり飲んで夕刻を過ごした。


完全に日が落ちてからは、母は暖炉に火を熾すため部屋に入り、私も出たり入ったり。






20時過ぎだろうか、私も用事を片付けるため部屋に入り、気がつくとあっという間に20分ほど経っていた。

何か声が聞こえたわけではないが、虫の知らせというのか、ふと気になってデッキを覗いた私が見たのは、仰向けにひっくり返って、力なく泣き声を上げるハニーの姿だった。


驚いてハニーのもとに駆け寄ると、あたりは血だらけ。
ハニーは泣き叫んではいるのだが、弱々しいかぼそい声しか出ない。

いったいどのくらいこの状態だったのか、全く分からないが、首は右方向にきつく曲がったままだし、後脚は突っ張って右と左がクロスした状態で緩まない。

傷を調べると、何ということか、よりによって頭だった。
頭頂部から出血がひどい。ともかく止血せねばならないから、そこをタオルで押さえようとした時、初めて大きな声でギャーッと叫んだ。


ちょうど、犬用の肉に小さなアイスノンがついていた。いつもはB5サイズの大きなものしかないのに、今回に限って、手の平サイズの小さなものだ。

血だらけの頭を調べ、手早く傷の部位、大きさを確認すると、あの小さな頭に約3cmもの挫創があった。幸い、骨は露出していない。
ともかく出血を止めねばならない。傷を塞ぐ形で、アイスノンを押し当ててしばらくすると、ハニーの叫び声がやんだ。



だが、舌は乾燥して口からはみ出ているし、足はまだピンと突っ張ったまま。
ヒンヒンヒン・・・と小さな泣き声だけを繰り返す。鳴き声じゃなく、泣き声。
血は外だけではなく、皮下にもまわっており、マズルもストップもふくれてしまって顔の相が変わっている。


処置をしながら、頭の中はキリキリ舞いで考えた。

山を下りて、深夜診療の獣医を探すか?
ーいや、この田舎で、そんなところがあるかどうかは怪しいものだ。
それに、人間と違って、犬では外傷性頭蓋内出血で脳の緊急手術なんてできやしない。しかも、チワワだ。今もし、頭蓋内に出血しているなら、獣医に駆け込んだって、どのみちハニーが助かる見込みはない・・・

          ソンナノイヤダ


それならば、ここで最大限できることをする方が、まだ勝算がある。


今私がすべきことは?

クーリングは絶対必須だ。
出血を止めるためにももちろんだが、同時に脳温を下げることもできるから、脳保護になる。

それから、大量出血により体温が下がる。暖めなきゃ。体をタオルでくるんで抱いたまま、暖炉の前に移動。
体は暖めるけれど、頭は冷やす。

出血多量で血圧が下がり、心臓が止まらないか。片手でアイスノンを押し当てながら、片手の指は常に動脈に触れ、脈圧と心拍数を確かめる。


あとは、祈る。


自分の手の震えが、少しずつ止まってきた。




どのくらいそうしていたかまったく覚えていないが、ハニーがいつの間にか泣き止み、ときどき目の玉を動かしてあたりを見るようになった。
足の力も抜けている。
最悪の事態は免れるかもしれない。

現場検証をしなくちゃ・・・


ハニーの体が冷えないように上着をかけ、アイスノンによる頭部の圧迫止血+クーリングは続けながらデッキに出てみる。
改めて、出血量の多さに驚く。

         コ、コンナニー!?


最初、私は他の犬の誰かがやったのか(フラは除く)と思った。
しかし、暖炉の前でハニーの手当をしながら、どうも違和感があった。ハニーが倒れていた現場には、犬同士で何かあった時に漂う緊張感が、まったくなかったからだ。


血痕は3ヵ所ほどあった。
ひとつひとつ調べていくうち、床に落ちているのにそれまで見逃していたものに気づいた。
火ばさみだ。

持ち手の部分が木になっており、普通の火ばさみよりは多少重い。

      左のすみに写っているのがそれ
             ↓
           <拡大>

炭をはさむのに使っていたのだが、地面におくと犬たちがケガをしそうだし、テーブルの上に置くと、落ちた時に危ないので、いつもは必ず椅子の上に置いていた。
椅子なら低いので、万が一落ちても大したことはない。


だが、思い出した。
さっき室内に入る時、何かで急いでいて、つい、私はテーブルの上に置いてしまったのだ。
もちろん、端っこに置くようなことはしていない。
けれどデッキのテーブルは、犬たちが物見台にしている。
ガディは若い頃から絶対上ろうとしないし、当時はまだホープもそうしょっちゅうは上がらなかったから、主にソフィだ。
彼女が上がったり降りたりしているうちに、火ばさみを蹴っ飛ばしてしまい、落ちたのだろう。
そして、そして、不幸なことに、ちょうど真下にハニーがいた・・・

それで、すべてつじつまが合った。
犬たちは誰も悪くなかった。良かった。
悪いのは私だった。ごめんよ、ハニー。

どうか、助かっておくれ。元気になっておくれ。
お姉ちゃん(←私のことです。苦情は受け付けません。)の命、全部をあげるわけにはいかないけれど(他の犬の犬生も守らなきゃならないから)、必要なだけハニーにあげるから。
どれだけ謝っても、足りないのだけど。




夜中頃、ちょうどあった縦長の段ボールにタオルを敷き、そこにハニーを下ろしてみると、自分で丸くなって眠った。
フラは、ひとりでケージで眠った。彼女にとって、生まれて初めてのことだった。





なにより恐ろしいのは、翌朝、ハニーの様子を確認するまでだ。
子どもの頃、朝になって、冷たくなったネズミやキリギリス、スズメのヒナを発見した経験が、トラウマになっている。

口から心臓が飛び出るんじゃないかというくらいドキドキしながら、段ボールを覆うタオルを外して覗いた。
箱の底から、ハニーがこちらを見上げているのを確認した時、どれだけ嬉しかったことか。

昨日よりは状態は良さそうだ。
本当は昨日飲ませたかった(出血のせいで循環血液量が減っているので)水を急いで入れてやる。
ぴちゃぴちゃと飲んでくれて、また喜ぶ私たち。


だが、首は右へ向いたまま。
足もふらふらして、ちゃんと立てない。これは当然だ、ひどい貧血のはずだし、血圧も低いだろうし。

これはまだまだ、油断できないと思った。
だんだん弱る可能性だって十分ある。

第一、帰りの長距離ドライブに耐えられるだろうか・・・


親孝行なハニー。
私の心配をよそに、彼は逞しい生命力で、どんどん元気になってきた。
夜には、ペースト状にした生肉を30g、すごい勢いで平らげてくれたのだ。

翌朝は、通常量(60g)の肉を食べるようになり、さらに晩にはいつもどおりの食餌に戻った。
最終日には、ケージの外へ出してやると、私のもとへ走ってくる!


すこぶる順調に回復しているようにみえるハニーだったが、どうも目が見えていないようだった。
それから、すぐに首が右へ曲がってしまうため、ぐるぐると大きな右回りの円を描く。






自宅に帰って、以前との差がますますはっきりした。

目が見えていないから、ケージから出して別の部屋に置くと、腰が抜けてぶるぶる震え、一歩も動けない。
大きな声で何度も名前を呼ぶと、必死に方向を探し、こけつまろびつ駆け寄ってくる。

少し元気になってからも、フラがソファの下にもぐると、三次元的な感覚を失っているのか、全く見つけられない。


ソファの上など、そんな世界はハニーの頭の中から完全に消え去っているようだった。

八双飛びのごとく、ソファからソファへと飛び歩き、狭い背もたれの上を渡って私をハラハラさせたハニーだったのに。

前回信州に行った時には、ひとりで30分ほど探検に出かけてしまい、私たちをドキドキさせた冒険家ハニーだったのに。

         冒険より帰還直後


性格も変わっていた。

「冒険家ハニー」の他に、「陽気なハニー」というのも彼の通り名(?)だったのに、いつも不機嫌で怒りっぽく、フラがいくら遊びに誘っても、まったく応じる気配はなかった。時にはフラの耳に咬みついて、ケシ粒ほどの血がにじんでいることがあった。

常に頭痛がしているのかもしれない、と母と話していた。





ネットで調べるうち、ハニーの症状が『外傷性水頭症』とぴったり合うことが分かった。
何もかもがそのとおりだった。

そして、「進行性で治らない」と書かれていた。



ヒトの場合、水頭症の原因はいくつかパターンがあるけれど、よく見られるのは、血液などが、髄液を吸収するところに詰まってしまい、髄液の吸収がうまくいかなくなるというもの(排水孔の目詰まりみたいなもの)。
髄液は、新しくどんどん作られているので、古いのが吸収されないと、たまりすぎてしまう。

ややこしい理屈は割愛するけれど、そのしくみからいろいろ考えて、しばらくゲルマニウムを飲ませることにした。

獣医に連れて行こうか迷ったが、薬もほとんど効かないし、手術をしてもあまり効果はないと書かれているのが本当ならば、連れて行っても仕方がないだろう。

           11月初旬。

       キズはカサブタになっている


これまでのいろんなことで、人間に対する治療の感覚で犬の治療を考えるのは間違いだと思い知った。
飛躍的に進歩しているとは言え、犬猫の治療はまだまだ、なんにもできないレベルなのだ、人間と比べれば。

なまじっか自分が人間の治療に携わっているばかりに、つい同じ感覚で考えてしまい、犬に対しては、まだそんなこともできないんだと、もどかしさ、歯がゆさを感じる。

犬も猫も、その他の動物も、飼い主にとっては人間の家族と変わらない。
早く、人間と同じようなレベルの治療ができるようになってほしい。
人間だって、犬だって、命の重さは変わらない。
頑張って、獣医界!

           頼ンマス




ハニーが負傷してから、辛い日が続いていたが、あるとき、ハニーがソファの上を見上げるようになった。


目が合うようになった。
見え始めているのかも!?

やがて、少しずつ表情が出てき、立ち上がってソファの上を覗くことが増えた。
いつの間にか、右回りもしなくなっていた。


年が暮れようという頃にはソファに飛び上がろうとするようになり(もちろん失敗する)・・・ついに、ソファに飛び上がることに成功したのだ。
始めは失敗の方が多かったが、徐々に成功率が上がり、だいたいは自由に上がり下りできるようになった。

怒りっぽさも徐々に消え、フラと遊ぶ姿が見られるようになってきた。
明らかに回復の一途をたどっているのだ。

梅が散る頃には、ほとんど元のハニーに戻りつつあった。


だが、唯一、笑顔だけがどうしても見られなかった。

いつも笑っていたハニー。どうか、もういっぺん笑ってよ、と話しかけても、真面目な顔をして見つめ返すばかり。
動きははしゃいでいても、顔は笑っていなかった。






4月の13日ごろだったと思う。

何気なくケージのハニーを見下ろすと、唐突にハニーが笑っていた。
なんだ!?なんで笑ってるの、ハニー!
ハニー、ハニー、ハニー!!



抱き上げると、さっきよりもっと近く、すぐ目の前に、半年前まで毎日のように見ていた笑顔があった。
嬉しくて思わず抱きしめると、笑顔をやめて迷惑そうな顔をした。
笑い泣きである。


これでやっと、治った。ハニーが戻ってきた。






進行性のはずの水頭症が、なんで治ったのか分からない。
ハニーの生命力か、ゲルマニウムも少しは役に立ったか、そもそも水頭症ではなかったのか?

なんでもいいや、とにかくハニーが元に戻ってくれたのだから。


一日中、飽きることもなく遊び回って、ハニーもフラも幸せそうである。















もうひとつ。
ハニーの体には、ハッキリとした変化があった。


ケガの後、食べる量は前と同じなのに、触るとギョッとするほど痩せた。
あんなに豊かで長かった毛が、薄く、短く、なった。
涙やけがひどくなった。

回復するために、小さな体がどれだけ一生懸命頑張ったか、痛いほどよく分かった。

この1ヶ月ほどで、急に肉がついてきた。
毛量はまだ戻っていないし、涙やけもそのままだが、ようやく体がベースラインに戻りつつあるのだ。


笑顔を取り戻したハニーに、見事なコートとスッキリした目元が戻ってくるのも、もうすぐだろう。



(『ハニーの災難』はこちら。)

5/03/2009

瞳に完敗








この数日、とってもしょんぼりしている。
日が経つにつれ、ますます元気がない。
あ、どうぞご心配なく、私自身のことです。


先週の日曜日、朝から張り切って梅田へ出かけました。
向かった先は、神奈川美容外科・・・じゃなくて、神奈川眼科クリニック
熟考数年、ついにレーシックを受けることにしたのです。


最近は身近でも受けた人が増え、脳外科医仲間でも数名おり、昨夏、信頼する先輩(やはり脳外科医)が受けてとても調子がいいと聞くに至って、心が決まりました。


もちろん、賛成意見ばかりではありません。
大学病院の眼科医であるゴン太くんのお姉さんのほか、何人かの先輩は、「やめといたら」というアドバイスをくれました。

主な理由は、
 将来、白内障で眼内レンズを入れるとき、適切な
  視力にできない可能性が高い
 近くを見るのがしんどくなり、肩が凝る
など。
もっとひどい近視になったら考えたらどうかという意見も頂きました。


貴重なアドバイスをもらい、なるほどと思って、しばらく考え直してはみたのですが、

 これだけたくさんの人がレーシックを受けている
  なら、何十年か先に白内障手術を受ける頃には、
  レーシック術後という条件を加味した治療が
  できるようになってるんじゃないか
 私の知ってる人達は、術後も近くが見づらいことは
  ないと言っているので、ちゃんとしたところで
  受ければ大丈夫ではないか

などといった考えに至り、やはり受けることにしました。
(結局受けたかったんですな、ワタシ。)

         ナンジャソリャ


昨年末から、もう申し込みに行こう、行こうと、コンタクトレンズを1ヶ月分だけ購入(私は一日使い捨てレンズを使っているので)、というのを延々と繰り返していましたが、ようやく、4月半ばからコンタクト装用をやめ、1週間後に検査の予約を入れたのでした。
(レーシックを受ける時は、最低1週間はコンタクト
 装用をやめ、術前検査を受けてから手術を決める
 必要がある)


神奈川眼科クリニックを選んだのは、口コミ。
くだんの先輩も、そこで受けている。
機械も最新鋭のものが入っている。

それでも、銀座眼科の事件もあったことだし、実際に行って検査を受け、よく話を聞いてこようとは思っていました。





よく晴れた休日の梅田の朝は、ビル風が強くてドブ臭かったけれど、私の心はウキウキでした。

             ♪

あと2回分残っているカラーコンタクトがもったいないなあ、とか、眼鏡はレンズを入れ替えてサングラスにしよう、とか、夢を描きつつてくてく歩き、クリニックに到着。

問診票の最後の、「今日はどういうつもりか」との質問にも、「積極的に手術を考えている」にマルをつけて悦に入っていた。


神奈川眼科クリニックでは、広い待ち合いに大勢の患者が座っていたが、お茶や飴なども用意してあり、「間もなくお呼びします」のモニターが表示されるのでストレスもなく、とても快適に過ごせた。


こんなにたくさんの人数をこなせるのだろうかという心配をよそに、効率よくどんどん手順が進む。

あらかじめ、検査には3時間くらい必要と知らされていたが、実際には2時間しかかからなかった。しかも、ぼーっと待つ時間はほんの少し。
システムが、とてもよく機能している外来だった。


しかも、悪い意味での流れ作業という感じはまったくしない。
それは、方法としてはベルトコンベア式だが、ひとつひとつのことが丁寧になされているからだろう。

問診票も、記入して窓口に返そうとすると、「では一緒に確認させて下さい」と、ひとつひとつ、質問を(こと細かくたくさんあった)一緒にみていく。そして、私がいれたチェックの上を、もう一度蛍光ペンでなぞる。けっこう質問をとばしていたりもしていて、ちょっと恥ずかしかった私。

            エヘ


検査技師さんも、とても感じが良く、丁寧だった。

驚いたのは、視力検査の見事さ。
矯正視力を決めた際、とても快適な視力にしてもらえたのだ。

当たり前と思われるかもしれないが、高校1年の頃からこれまで、眼鏡を作ったりコンタクトを作ったりで、何度も矯正視力を決めてきたが、いつも、少しクラクラしたり、遠くは良くても近くがしんどかったりで、「まあこの辺が妥当かな」とやむなく折り合いを付けていたものだった。

ところが、今回初めて、「わあ、これだったら最高!快適!」といえる状態にしてもらえたのだ。
「手術では、この状態にもっていくようにします」と技師さんに言われた時には、思わず満面の笑みで「ハイ!」といいお返事をしてしまった。


検査は、ハッキリ覚えてないけど、全部で8〜10項目くらいしたかな。


しかし、この検査の後、全てがひっくり返った。


検査の最後に散瞳剤(瞳孔を開く薬)を点眼し、待合室で30分ほど薬が効くのを待つことに。

その間、手術についてのDVDを見る。
お姉さんが、私のところまでDVDプレイヤーとヘッドセットを持ってきてくれて、説明してくれる。
「・・・こちらの、2番のメニューを視聴してもらって、最後に、確認のこのプリントに記入して下さい。他のメニューは見なくて結構ですので」

見ると、「2番」のメニューとは『エピ・レーシックとフェイキックIOLについて』。プリントも同様。

え、私が受けたいのはエピ・レーシックではなくて、イントラレーシックなんですけど、と思いつつ、言われるがままに視聴を始めると、いきなり「検査の結果、あなたは、イントラレーシックを受けることができません」との音声が流れた。
なんでやねん・・・


その後は、大げさなようだけど、文字通り頭の中が白くなってしまって、半分くらい上の空。
一応内容は理解し、プリントを記入して返却し、診察を待つ。


診察と、その後のカウンセリングで、結局私は、レーシックを諦めた。


角膜が、薄いんですって、普通の人より。

角膜の厚みは平均500ミクロンなんだそうだけど、私は480ミクロンしかない。
で、近視の程度は「強度」なので、矯正に必要な分を削ると、角膜フラップの厚みが393ミクロンになってしまう。
イントラレーシックでは、角膜フラップは最低400ミクロンは必要とされており、7ミクロンばかり足りないと・・・

           ワーー!!


角膜が薄いのがもともとなのか、近視のせいなのか訊き損ねた(というかショックでそこまで頭が回らなかった)ので、ゴン太くんのお姉さんにお尋ねすると、もともとだろうとのこと。

そうだよね、だって、私よりきつい近視の人だって、ちゃんと受けることができてハッピーになってるんだもん。
先述の先輩なんて、ほんとに調子がいいので、子どもさん(といっても大人ですが)にも受けさせるって言ってるくらいだもん。


長期間、いろいろ夢見てた私の「レーシック後人生プラン」は、こうしてガラガラと崩れ去ったのでした。
神奈川眼科クリニックなら安心して受けられるだろうな、という手応えだけをゲットして。






しかし、自分でも意外なのが、時間が経てば経つほど、どんどん落ち込むこと。

日曜日は、「まあ仕方ないや、私が受けたら何か良くないことが起こったのかも知れないしさ」と、わりと簡単に気持ちを切り替えたのですが、翌朝コンタクトを入れようとして、ものすごく落ち込みました。
以降、右肩下がりなり。



いつもの私は逆なんです。
ものすごく落ち込むこと(レーシックくらいのことではなく)があっても、翌日、早ければ数時間後にはケロッとしていてよく驚かれるくらい。
我ながら、気持ちの切り替えはうまいと思っていました。

それなのに、なんだ、このしょんぼりぶりは。
こんな小っちぇことで。



レーシックを受けた知人からは、年賀状でも「もう受けた?」と、当然受けられるという質問が書かれており、私も当然受けられると思って、「まだだけど、今年度中には受けるつもり」なんて返事を書いたものでした。

レーシックを受けるか受けないかは、『私自身に」受ける意思があるかないかだけで決まることであり、まさか不可能という結果が出るとはこれっぽっちも予想していなかったからこその、落ち込みでしょう。


これまで、順風満帆に生きてきたのではなく、むしろ勉強嫌いが祟って、試験なんかもよく落ちたんで、挫折とはお友達だと思っていましたが、私もまだまだですなあ。

あるいは、私にとって近視のことは、大学入試よりも重要な事柄だったということか。






そんなこんなで、ちょっと土の下でもぞもぞしてる感じの今週でした。

でも、そんな私に春の日射しも。
いつもコメントを下さる、むつきさんから素敵な贈り物が届いたのです!


おかげで、しょぼいながらも芽を出すことができた私。
こっからは、自力で地上に伸びてゆかねば。
むつきさん、ありがとう♪
(頂いたものの自慢は、また別の記事で。)