2/26/2018

めえ太やや重傷




めえ太の耳に切れ込みが入った。

時は先週金曜日の夕方、犯人はルースである。


めえ太は挨拶代わりに頭突きをするので、犬たちは初めの頃、やめろという意思表示で口を当てようとしていた。

昨年10月4日
角切りしてない頃

本気で咬むことはないのだが、痛さの元凶であるツノの近くにあって、ちょうどよく口を当てやすいのが・・・
めえ太の大きな耳である。

また具合の悪いことに、耳の皮膚が薄くて弱い。
間近で見ても、まったく乱暴にしていないのに、めえ太の耳には細い傷がつき、血がにじむ。


それで、どんなにそうっとであろうと、めえ太に口を持っていくことを犬たちには厳しく禁じた。

一緒に草を食む

皆、ちゃんと守って、めえ太に対しては抗議の声を出したり、咬むふりをしても、実際に口を当てることはなくなった。



いっぽう、めえ太の方は、ヤギである以上、犬たちに頭突きをするなというわけにはいかない。


そこは、私の仕事だ。

実際に犬たちにツノを当てることがないようにはもちろん、あまり間近で頭突きの寸止めをしないよう、さりげなく間に入ったり、めえ太や犬をちょっと移動させたりするのである。


めえ太の頭突きについてはいずれ書こうと思っていたが、彼の挨拶であり愛情表現なので、犬が負担に感じないやり方の時は、させている。

(昨年10月)



今回は、一部始終を見ていた。

ルースのウン切れが悪く、お尻が汚れたので洗おうと、ホースを取りに私が群れから5、6m離れたのだ。
ホースの操作をしながらも、めえ太の様子を観察はしていた。

めえ太がルースに正面から近づいて、後脚で立ち上がって頭突きの寸止めをする。
ルースは歯を剥き出して(いわゆる意地悪顔)「やめんかい」の意思表示をしながらワンワン、と吠えた。

ルースの意地悪顔

険悪な雰囲気ではなく、ここまではよくあることだ。


ところが、「ワンワン」に合わせて、よせばいいのに軽く飛び跳ねたルース、後ろ足がよろめいて、そのまま尻餅をついてしまった。
(7月に15歳になるルース、ちょくちょくよろめきます)

バランスを崩し、一度めえ太に向かって前のめりに倒れかかるようになり、それから後ろに転んだ。

ルースの口から、めえ太の左耳がしゅるん、という感じで抜けるのが見えた。
ワンワン言ってる勢いで転ぶときに咥えてしまったのか、たまたま口に入ったのかまでは分からない。

彼らに背中を向け、顔だけ振り向いてずっと見ていた私も、「あれでは歯が当たって血が出たかもしれない」とは思ったが、まさかあそこまですっぱり裂けているとは思いもよらなかった。

昨年10月
自制しているエボニー

決まりを破れば、故意でなくても、叱られるのが我が家の方針である。
思い切りルースに雷を落としてから、めえ太の傷の確認をして、傷の大きさに驚いた。


めえ太は別に怯えるでもなく、怒るでもなく、平然としていた。
血もほとんど出ていない。

ルースのお尻を洗うつもりだったホースで、めえ太の傷を洗う。
その時になって初めて出血し始めた。
だが洗わないわけにはいかない。

昨年10月下旬
斜めに折れた枝が刺さったとき
十分洗えなくて長引いた

その夜は早めに小屋に入れ、傷口に軟膏を塗った。

めえ太はまったく気にしていないが、顔にも、背中にも、血がついてたいへん凄まじい姿になっていた。



翌日は、左耳は少し赤く熱を持って腫れていた。

2月24日 夕方

膿んでいるというわけではなかったが、念のため、夜、キャベツにマヌカハニーを塗って食べさせた。


処置としては、毎朝しっかり流水で洗い(受傷翌日は夕も洗った)、夜に軟膏を塗り、マヌカハニーを舐めさせる。

特別にバナナも1日1本やっている。
医学的にではなく、なんとなく元気がつきそうだし、もともとバナナ大好きなので、喜ぶから・・・


翌々日(日曜日)には腫れも引いており、経過は順調だ。

2月25日



だが、裂けたままにはなりそうだ。

今朝

良いことには、めえ太自身がまったく気にするそぶりを見せないこと。
それが一番である。

撮影中 私の指を食べていた

傷も気にしないし、犬たちとも仲良くやっている。

ただ、土曜日は、妙にねちねちとルースにつきまとっていたが、なんだっただろう。

めえ太、やめなって
また意地悪顔してるな

つきまとうめえ太と、めえ太の傷洗いの動画を作った。
(わりとだらだらした動画になってしまった)


1分20秒くらいから、私が喋りまくっています。
騒がしくてすみません・・・









2/23/2018

アニュー軽傷




山散歩の途中で、ブラウニーとアニューは脇道にそれることがある。
猟犬種と牧羊犬種の違いを見たり、だ。
そして、我らからしばらく遅れて帰還する。


我が家の敷地からつづくこの山は、どこまで行っても山なことと、イノシシ避けの柵に阻まれて、山から人里には出られないので、周囲に迷惑をかけることはない。

 湿地には相変わらずイノシシが来る

そのかわり、崖から落ちていないか、イノシシに腹を切られて動けなくなっていないか、という心配はする。



先週の土曜日も、1時間ほど遅れてアニューが帰ってきたが、妙に顔まわりがごちゃごちゃしている、と近づいてみたら、傷だらけだった。

 あんりまー

写真ではうまく撮れていないが、ひとつひとつが、けっこう深い。

イノシシとやりあったのだろうか。
いや、それにしては顔だけしか傷がないし、鼻の周りは細かい傷が無数にあるのも変だ。

なにをやらかしたのだ

そういえば、尾根の向こうに姿を消して少しして、アニューの悲鳴らしき声が聞こえたような聞こえないような、と耳を澄ましたことがあった。
あのときだろうか。

いばらの藪に顔を突っ込んで、無理に引き抜いたのかもしれない。



翌朝、改めて傷の写真を撮り直そうと思ったら、すでにほとんど塞がっていた。

 何かの匂いを
 嗅ぎつけた
そして遠出する
(この時は行かなかったけど)

まったく腫れもせず、顔にかじりつくエボニーを嫌がるそぶりもなく、いつも通りに走り回っていた。


マムシに咬まれても翌日には腫れが引いているくらいだから、そんなものか。
(こちら→『にょろにょろ話』)



ところが、昨日ふと見ると、新しい血が出ている。


前肢で引っ掻いたのだろうか・・・
考えつつ私や他の犬たちに甘えるアニューを見て気づく。
柵でこすったんだわ。

ただでさえ強面なので、傷跡をつくって箔をつけたりしなくていいぞ。

(2:20くらいから数回声が入るので音量注意)



と、アニューの写真を撮って家に入ったらブラウニーの首元に血が。

よく見ると小さく点々ともついている
おやつのアバラの身でした

もうめったにないけれど、いまだにたまにだまされるのだ、食餌でついた肉や血に。









2/11/2018

はじめての乾し草




夏でも柑橘系の枝葉は、めえ太に坊主にされたのに。


冬になって下生えの草が減ると、本来食べてはいけないはずのナンテンやレンギョウ、食べてほしくない美味しいビワの枝まで食い尽くされている。

それでも足りなくて、私が台所に立っていると、催促に来て窓越しにのぞき込んだりもする。
夢中で皿を洗っている時など
少し飛び上がるくらい驚く

(ちなみにオトウサマにも驚かされる→『窓辺の催促』)


樹木の被害も辛いが、なによりめえ太がひもじい思いをしてはいけない。
乾草マダ?
乾草マダー!?


しかし、なかなかヤギ用の乾し草の入手先を見つけられずにいた。

やむなく、ウサギ用のチモシーを買っていたが、高いのなんの。
これをもりもりやられては破産するので、夜、小屋に入ってからの夜食にちまちまと与えていた。
地面の雑草がつんつるてん
(冬でも例年はもう少しある)

家畜保健衛生所の方も方々調べて探してくださり、ついに入手先が見つかった。
しかも、職場のすぐ近くにあった。



2月3日土曜日に、詳しい説明ができる方のいる時間を約束して、行ってきた。

何しろ初めての購入なので、めえ太の好みも分からない。
お勧めの『オーツヘイ』と、『スーダンハイブリッド』というのを最小単位のひとかたまりずつ買った。

ひとかたまり、といっても、オーツヘイは23kg、スーダンは27kg。
しかも取っかかりがないから、なんとも持ちづらい。

これはスーダンハイブリッド
嗜好性が高いらしい

しかも、驚くほど細切れが出る。
車も服も、えらいことになった。
(一度たりともウィンドブレーカー無しで外仕事したことはなかったのに、何故この時に限って私は・・・)

うへー
これはオーツヘー
駄洒落てる場合じゃない
パーカーもズボンも草が取れない
ウェルちゃんまで!?


この翌々日に雪が積もり、これ以上ないタイミングで乾し草が入手できたことに胸を撫で下ろした。



しかし、乾し草をどうやって与えればいいのかもうひとつ分かっていないわたくし。

結束を外すと収拾がつかなくなりそうで、そのまま物置の屋根の下に立てかけて、
 「好きな方を好きなだけ食べれ」
という方式にした。

前回の日記でもちらりと書いたが、なぜかめえ太より先に鶏たちがやってきて、しきりとついばんでいた。
いつものごとく見守っているオトウサマ

乾し草を食べているのか、何か小さな虫でも隠れているのか。


肝心のめえ太は・・・

オーツヘイ
スーダン

どっちが好き?
分カンナイ


乾し草ばかりになるかと思いきや、相変わらず敷地内を鶏たちと一緒に歩き回って、あれやこれやと食んでいる。


わりとバランスよく食べているみたいだ。