2/20/2012

東方より友来たる


もはや昨年となったが、11月も後半のある週末。
はるか東方より、黒犬を連れたお客様がおいで下さった。

拙ブログにコメントを下さるAONEさんとお母様、そしてグローネンダールのトーゴくんである。


mixiを通じて知り合ったAONEさんとは、実は初めてお会いする。
指折り数えて楽しみに当日を待った。




いよいよ当日。
お天気は申し分なく快晴。

以前ルフュ家をお迎えしたときと同様、大規模公園までお迎えに行く。
今回もソフィとホープがお供であったが、やはり犬同士の挨拶はまたたく間に終了した。


先月3歳になったばかりのトーゴ君は、当時は2歳の後半で、すらりとした美しいグローネンダールであった。


姿だけでなく、無為徒食の我が家の面々と違い(それは完全に飼い主の責任だが)、災害救助犬のトレーニングを受けたグローネン界の精鋭である。

にもかかわらず、気難しいところは見受けられず、おおむね微笑みを浮かべている。

といってもこのホ坊のようなまぬけ面ではない

ドタバタグローネンダールを見慣れた我らは、トーゴ君のりりしい佇まいにすっかり魅了されたが、関東の仲間内では”KY軍団”に属しており、しかもその中で『トーゴ師匠』と呼ばれているそうだから、深く知っていけば、あんがい色物系のキャラクターなのかもしれない。

ナンダトウ!?

少し海岸を歩いたが、うちの連中と違って、トーゴくんは関東爆泳隊の隊員でもある。
水と見れば、入らずにはいられないと聞いていたが、確かにわずかな潮だまりを見つけては嬉しそうに入っていく姿はうわさに違わぬものであった。

西湖での師匠のお姿
(AONEさんから拝借)

なので、取り返しがつかなくなる(=太平洋に泳ぎ出る)前に、我が家に向かって出発した。




お昼時だったので途中、四万十屋に寄って天然鰻で腹ごしらえし、ついでに四万十川で泳いでもらおうか(?)と河川敷へ向かう。

ところが。


前日まで降っていた雨のため、道も河原も川になっとる。

にわかにできた川に阻まれ、その向こうに横たわる本流は眺めるだけに終わってしまった。
無念。

手前の草地もぬかるみだった

でも、トーゴ君は即席の川にもご満悦。
とにかく水があればオッケーなようだ。


手前でちょぼちょぼ水飲んでる某ホの字と、ざっぱざっぱと水を押し分けて進むトーゴ君との違いを見よ。

ホゲー、スゲーナアイツ

(トーゴ君が浸かっている小川の向こうに青く見えるのが本当の四万十川である)

深い川でも湖でもなんでもござれのトーゴ君にすれば、この浅さは物足りないもいいところだったろう。



トーゴ君、それは四万十川ではないのでね。
誤解しないでね。
次回は、本流でがっちり泳いでね。




ここでようやく我が家へ。
と、AONEさんが車から降りた途端、マナーのなってないウェルが吠えかかって突進した。
私が叱ろうとしたその時、ソフィが一喝。

オ客様ニ何サラス
(現場写真ではなく再現映像です)

一声で黙らされたウェルは、続いて降りてこられたお母様に気付き、ならばとそちらへ吠えかかっていき、今度はソフィの体当たりをくらった。
植え込みの中に突っ転ばされたウェルは、以降お客様に失礼は働かなくなった。
やれやれ。

気を取り直してトーゴ君のお尻を嗅ぎにいくウェル

そして嗅ぎ返される


その後、お茶を飲みつつ、いろいろな楽しいお話に花が咲いた。

AONEさんは、キリリとしたところとふんわりしたところを併せ持つ、素敵な方だった。
私が犬なら安心してリーダーと慕いついていくだろう。
お母様は、とても穏やかで品のある方で、がさつな我が家へお迎えするのが申し訳なく思えるほどであった。


話は尽きなかったが、せっかくなので敷地も(格別楽しいものはないが)見て頂こうと、屋外へ。

ホープはトーゴ君と追いかけっこをしたがったが、残念ながらトーゴ君はその気にならなかったもよう。


群れで歩いてるうちに、なんだかトーゴ君が先頭でリーダーっぽくなっているのが可笑しかった。

ぬかるみを進むト、心配そうに後をつけるソ

トーゴ師匠、順調にどろんこになってきております

そしてAONEさんに洗われる

洗い終わったとのことだけど…

けっこうドロンコのままのようですが、ええのんですか、AONEさん。


いろいろ撮ったのに、少し日が傾きかけている中での黒犬たちはなかなかいい具合に写らない。
AONEさん、ろくな写真が撮れてませんでした、ゴメンナサイ。

左側の楚々としたご婦人がAONEさんのお母様

なんとなく馴染んだ犬たち。

一番奥がトーゴ君

わざわざぬかるみを目指すトーゴ君をご覧あれ。
(人間がわあわあ言ってるので音量注意)




楽しい時間はまたたく間に過ぎるもの。
あっという間に出発の時間がやってきた。
あまりに短く、心残りではあったが、お引き留めして宿に着く時間に遅れさせるわけにもいかぬ。
涙をのんでお見送りしたのであった。




AONEさん、お母様、大忙しの日程の中、我が家に寄って下さってありがとうございました。
遠いけれど、ぜひぜひまたおいで下さいね。
トーゴ君、次は四万十川で泳ぎまくってね。





追記:
後から気づいたが、トーゴ君はぬかるみを目指したのではなく、
 『ぬかるみ』=『浅いながらもいちおう水たまり』
ということでやっぱり水に入りたかっただけなのか。
そこまで水に惹かれるトーゴ君、君は何者だ。