1/31/2008

WellnessExpress11


毎月0のつく日はWellness expressの予定です。
私がこれを書くわけは、こちらに。




この数日、目の回る忙しさであった。
座ってんだか、立ってんだか、分からなくなるほど
多忙であった。

と、前回に引き続き、WEが遅れた言い訳を書くはめに
なりました。
すみませんです。







外傷シリーズの途中ではあるが、どこかで、脳がどんな風に頭の中に入っているのか、書いた方がいいと思っていた。
次回、外傷後しばらく経ってから起こる出血の話をする前に、お話ししておくのがいいと思う。


てなわけで、頭蓋内の構造。

頭蓋骨で守られているのは確かだが、絹ごし豆腐みたいに柔らかい脳が、そのままごろん、と入っていたら、ちょっとうなづいただけで、自分の頭蓋骨の内側に
当たって、傷ついてしまう。
何かクッションになるものが必要だ。
その役目を担っているのは、「水」である。

頭蓋骨の中は、きれいな水で満たされており、その中に脳が浮かんでいる。
こんな感じ。











頭蓋骨と脳の間には、みかんの外皮に当たる、丈夫な膜がある。
硬膜という。

硬膜と脳の間には、みかんの袋にあたる、柔らかい膜がある。
クモ膜という。











本当は他にも膜があるのだが、まあそれはおいといて。
袋をむいた、みかんの実が、脳。


膜と膜の間にも、空気ではなく水が満たされている。
さらに、この水は水路となって脳の中にも流れている。
丁寧なクッションである。
この水は、髄液と呼ばれる。

 付け足し:
  みかんモデルでは、器(骨)とみかんの皮(硬膜)
  の間に水が入っているが、実際は、骨と硬膜は
  密着してるので、ここには髄液は入ってないのだ。
  水の中に、脳が浮かんでるのを表したかったのと、
  みかんの皮と袋の間に水を入れるのがちょっと抵抗
  があったので(撮影後食べるつもりだったから)、
  ちょっと誤解を与えやすい写真になったかも。
  今朝見直して、やっぱり説明した方がいいなと
  思った次第である。

髄液は、脳の中で毎日どんどん新しく作られ、古くなった髄液は脳の中の別の場所で、じゃんじゃん吸収される。
だから、無色透明で清らかなのじゃ。



あれ、脳の構造を簡単に説明、と思ったらもう終わってしまった。
ではついでに、脳の断層撮影についても、少しお話し
します。


CTなどの、脳の断層写真は、絵で描くとこんな感じ。


頭を輪切りにし、その切り口を
下側(足の方)から見上げた
格好だ。

画面の上が、顔側、画面の下が、後頭部である。



CTも、MRIも、基本的な上下左右は同じなので、知っていると、
万が一、病院にかかった時などに役に立つかも。

下から見ているので、向かって
左が、右の脳になるところが
ややこしいね。



矢印の方向から見ていると思えば、少し分かりやすいかも。

          モデル:ソフィ



断層写真はそれぞれ、こんな部分を表している。



頭蓋骨!





脳!





髄液!





で、頭蓋骨と、脳の間には、硬膜だのクモ膜だのが
あるんだけど、「膜」なだけに薄くて、医者でないと
分からない。

でも、だいたいこんな感じで十分、十分。
TVで病院のシーンが出てきても、これからは100倍よく分かるはず。

          ソリャ言イ過ギダ

・・・うん。


ところで、TVのシーンと言えば、たいてい、こんな
輪切りの図がずらーっと並んだ大判のフィルムが
出てくる。

あれは、左上ほど、脳の底の方の断面で、右下ほど、てっぺんの方の断面になってるざんす。
だいたい、1cm刻みに輪切りにしているので、たくさんあるものだから、

     脳の底の方←・・・→頭のてっぺん側

このようにたくさんの断面を横一列に並べると、巻物
状態になってしまう。

で、↓のようにタテヨコにならべるのである。
(実際はもっとたくさんある)


ところどころ入ってる、緑の枠は、お気になさらず。
手持ちの画像に、もとから付いてるもので。


今回は、病気を理解するために役立ちそうな脳の構造の話を、必要最小限にしぼって書いてみたが、いかがでしょうか。
なんだか、脳がぐっと近づいた感じがしませんか。

      スルヨウナ、シナイヨウナ・・・

・・・ううむ。




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1/28/2008

作業中

厳寒つづきである。
部屋の中でも寒くて肩が凝るが、冬はやはりこうで
なくては。

などという痩せ我慢を、さも美学であるかのように
鼻づまりの声で力説する横で、犬どもが暑そうに
フローリングにだら〜と伸びてるのを見ると、ちょっとアタマにくるやないの。



新入りの”ならし”をしたり、にわかDIYに目覚めて急に
本を買い込んだり、大根と一緒に親指もおろしてしまった母の代わりに家事を(少しだけ)やったりしてたら、光陰矢のごとし。



明後日にはWEがあるが、その前に子犬に生まれてもらいたい。

で、今日はまた当直なので、ビデオを、今度は接続
ケーブルもちゃんと、持参した。
これから編集作業をいたす。

明日には子犬シリーズがアップできそうである。



今宵は、本業の方が忙しく、どうも編集で手いっぱいの様なり。

では、明日お楽しみに。




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1/25/2008

嬉しい届け物









昨日、ホームベーカリーの箱が届いた。
パンを焼くぞ、と張り切ったわけではない。
その中には、さつまいもたくさんと、小さな包みが
いくつかと、 CDが2枚、入っていた。
CDの中身は、こういう写真である。


そう、ウェルの兄弟、ブルース君のパパママから、写真や動画を詰めこんだCDが届いたのである。

兄弟姉妹の2番目、長男として産まれたブルースは、
とっても大きな男の子で、大自然がいっぱいの高知県の若いご夫婦の子として迎えられた。
ブルースパパは、ガディが若かりし頃から、ガディの
大ファンで、もし子供が生まれたら絶対に迎えたいと言ってくれていた。

赤ん坊の頃のブルースは、ゆったりとマイペース。
はっきりした鼻筋が通っているのが特徴だった。
海も、山も、川もある田舎で、たっぷりの愛を注いで
もらって、大きく大きく育ちつつあるようだ。

          1年半ほど前

2年前の今頃は、彼らは、やっとよちよち歩きが上手になってきた頃である。

ベビー達のことは、今でも毎日のように、今はどうしているかなあと思い出し、あの子はあんな癖があったなあと思い出し、考えない日はない。
こんな風に姿を見ることができると、本当に嬉しく、可愛がってもらっているんだとよく分かり、ほっとする。


もらったブルースの写真も、子犬シリーズで使わせて
もらおうと思っていたが、あんまり嬉しかったので、
今日ちょっぴり発表してみた。

同梱のさつまいもは、ブルースパパママが丹誠込めて作ってくれたもの。

小さな包みは、神官をしているブルースパパが、我らの交通安全祈願をしたお守りを入れてくれていたのだった。

      ちゃんとナンバーもご祈祷済み

まるでふかしたてのサツマイモを食べているみたいに、ほくほく幸せな気持ちになりました。













そして今日は、犬たちの大喜びするものが届いた。

頼んであった鶏の頭である。
これは安いし、大人気だし、犬たちがでっかく育つし、
いいことづくめの食材で、
昔から我が家のメインメニューのひとつだ。

いずれまた、詳しく書くつもり。





それから今日は、もうひとつ、夜になって、我ら
(特に愚弟と私)が大喜びするものが届いた。


これはもう、4〜5年来の片思いが実ったものだ。
もう、嬉しくて嬉しくて、今夜はまともに文章にできそうにない。
もう少し落ち着いたら、詳しく書くつもり。
今、愚弟は”ならし”に出かけたきり、かれこれ1時間以上帰ってこない。



そんなわけで、偶然だが、嬉しいお届けものが続いた
昨日・今日だった。
おかげで、明日は張り切ってベビーのことを書きますよ!



クリックありがとう!お届けするのも嬉しい。
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1/23/2008

ガディは、ほとんど舐めることをしない犬だ。
他の犬をなめることはもちろんないし、家族だって、
この13年で私が合計7ペロ(概算)されただけで、わざと顔を押しつけてみても、困ったように顔をそむける。











そんなガディだが、自分から、懸命になめたことが一度だけある。


今から6年ほども前、まだガディしかいなかったころ、
父が自宅で、具合が悪くなったことがあった。

意識が朦朧とした父を和室に寝かせると、畳の部屋は
禁止されていたため、普段は絶対に入らないガディが、我らと一緒に父の布団のそばまで入ってきた。
我々も必死だったので途中まで気づかなかったが、
我らの間から首を伸ばして、父の手の甲をずっとなめていたのだ。










   7年前


まもなく意識を取り戻した父は、もうろうとした中で、優しく優しく、手の甲をなめられる感覚だけを覚えていると言った。
それは、まるで羽毛でそっとなぜるような、何ともいえない心地よさで、それを感じているうちに、ふーっと
意識が戻ってきたと。

むーん、私も、母も、弟も、それぞれが、呼びかけたり、手や足をさすったりしていたのに、それらは何ひとつ覚えていなかったのだ。
(注:意識を失った原因は分かっていた)











最近


自分のケガや、あるいは傷ついた仲間を、犬たちはペロペロなめる。
傷口などは、舐めるせいでよけい悪化させてしまうこともあるし、ただ気になるから舐めているということもあるだろう。

だが、案外、それ以上の力を秘めているかもしれぬと
思うのだ。
こう、命を活性化させるというか、体を癒すというか、目には見えないはたらきが。

















その約一年後、父が明け方に亡くなったとき、家に一人残されたガディは、長い長い遠吠えをしたという。
それまでも1週間ほど、家族全員が父の病室に泊まり
込んだため、毎晩独りぼっちで留守番していたのに、
ずっと静かに待っていた。

だから、近所の人たちは、長く尾をひくその声に、
その夜は「何かあったのではないか」と感じていたと、後から聞いた。



実は、そのとき、ガディの背中にはすでにガンができていた。
犬は、愛する家族に異変があると、同じような病気になることがあるという。

父が亡くなった一年後、8歳で摘出術を受けた。
そして再発することなく、昨年秋で、4年が経った。

父は助からなかったが、ガディは、幸いにも完治したのだ。
天国での散歩のお供は、もうちょっと先でいいと、父が言ってくれたのだろう。
ありがとう、お父さん。


ガディは、今日で13歳ですよ。








       クリックありがとう!
少なくとも、あと10年は元気で一緒にいようよね、
          ガディ。
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1/21/2008

WellnessExpress10


毎月0のつく日はWellness expressなのですが、
今回は一日遅れでお届けします。

私がこれを書くわけは、こちらに。




前回は、どんなときに、急いで病院へ行くべきかを
書きました。
今回は、頭を打った後の、家での過ごし方です。













頭を打った後、病院へ行き、今のところ大丈夫だから
様子を見るようにと言われた場合。
または、病院へ行くほどではないので、自宅で様子を
見る場合。

なにしろ重要なのは、出血させない(頭の中に)ことだ、というのを押さえていれば、何をして良くて、
何をしたら良くないかは何となく分かると思うが、
外来でよく訊かれることを中心に、並べてみよう。


お風呂

       ワシャ入リトウナイト言ウニ!

打った日は、やめておくのが無難。
外側にケガのあるなしに関わらず、温まると血管が
広がるので、わずかで済むはずの出血がひどくなるかもしれない。

特に雨の日に転んだりして、しこたま頭を打った場合などは、私だって、シャンプーして湯船で温まりたい。
が、やめておいた方がよろしい。


お酒


お風呂と同じで、血管が広がるから良くない。
晩酌しないと寝られない、という方も、一晩くらい
寝なくても死なないので、当日くらいは我慢我慢。


外出

      競技会見学 ウ嬢、緊張の極致

これは、頭の打ち方と、外出の内容によるので一概に
言えない。基本的には、家でゆっくりしてほしい。
外出先でのぼせたり、緊張したり、疲れたりするなら、
やめた方がよいだろう。

飲み会?
うー それは、確かにぜひとも行きたいものだが・・・立場上は、もっともやめておくように注意するべき外出なり・・・


食事

            オエーー

基本的には制限はなし。
とはいえ、もし、気分が悪くなったときに、餃子二人前とか食べてると、かなりつらいことになると思うので、頭部打撲当日は、いちおうその程度の配慮をされたし。


冷やす


これは正解。
少なくとも、悪いことはない。うまくいけば、血管がきゅっと締まって、血が出にくくなるかもしれない。

骨の外側の出血には、もちろん、効果抜群だ。
タンコブなどは、すぐ冷やせば最小限にできる。
湿布を貼るのは、やめてね。
(↑いや、けっこう多いのです)


こんなものだろうか。
病み上がりのアタマでは、このくらいしか思い浮かば
ないが・・・
他にあれば、遠慮なくお問い合わせ下されませ。

気をつける期間は、だいたい1日間と考えてよい。
ただし、お年寄りでは、2〜3日くらいは念のため
気をつけよう。










頭部外傷シリーズは、もう一回ある予定だけれど、
その前に、どうしても必要な「脳の構造」について、
次回は簡単にお話しする予定です。
もう、ほんとーーうに、簡単なお話です。
脳の病気やケガを理解するために必要な、最小限のお話ですので、どうぞお気楽に。



 クリックありがとう!霙じゃなく雪になるかな。
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