9/03/2007

みんなのいちじく

我が家には大きないちじくの木がある。

それも家のすぐそば。
母が夏の暑さを和らげる天然のスクリーンとして、家のそばに植えたのだが、数年ですくすく育った。
昨年くらいから樹勢はとどまるところを知らず、巨大な葉は完全に真夏の日差しを遮ってくれるし、極上の実は腐るほどなるし。




本家Dogblogの「まだまだ、お役に立ちます」でも書いたものだが、あれから一年経った今年はさらにスゴイ。





ヒト、鳥たち、虫たちが毎日たらふく食べても追いつかず、地面の肥やしとなっている。もったいない!
もちろん、犬たちもお相伴にあずかっている。
みんな大好きだ。


虫はアリ、ハチ、チョウが常連で、あまり熟れすぎて口の開いた実を食べていると、内部に困ってウロウロしているありんこを発見することになる。すでに何匹か食べてしまっているに違いない。ごめんごめん。


鳥は、ポピュラーなスズメ、ヒヨドリはもちろん、ムクドリやメジロを初めとする野鳥たちもたくさんやってくる。名前が分からない鳥も多い。
先日は目と鼻の先でウグイスがお食事中であった。






鳥たちや蟻たちが感心なことには、彼らはひとつの実を自分のものと定めると、それがなくなるまでは何日もかけてそれだけを食べる。決して、あちらこちらをちょっとづつ食べることはしない。

蟻はさすがに一個完食したのを見たことはないが、鳥は、最終的に実が皮だけになって枝からぶら下がると、新しい実を選ぶ。

次々ついばんでも、傷むだけであることを考えると、自然界というのはまことに智恵にあふれている。








収穫中



昨年、気の毒なことがあった。


なにやら小さな可愛らしい小鳥が、秋も終わりの実が少なくなった頃にイチジクに何日か来ていた。

もう葉もほとんど散ってしまったからと、深く考えず残った実をすべて収穫した日の午後。

あの小鳥が、戻ってきた。
しかも、仲間の群れを連れていた。


しかし昨日まだ残っていたはずの実はひとつもない。あわてて(と見えた)枝から枝へと飛び回るも、あるのは枯れかけた葉っぱばかり。まもなく群れとともに飛び去っていった。

いいところを見つけた!と仲間を連れてきたのに面目が潰れたのではないだろうか。
ひとつくらい残しておいてやればよかったよ・・・と、母と二人、後悔しきりであった。



今年は、あの小鳥をまだ見ない。

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