7/09/2016

ふうらん



うちのまわりの田んぼはいろんな人が作っている。


ゲートを出てすぐの田んぼを作っている「かずはるさん」は、以前に区長もつとめた方で、六十代半ばくらいの世話好きのいい人だ。
手前の一区画が「かずはるさん」の田んぼ

ご自分の畦の草刈りをするついでに、いつも我が家のゲート前の草もきれいに刈ってくれる。

御礼の電話をすると、
 「分からんもんが勝手にせられんと思って、
  そこそこしか切っちょらんけん」
と謙遜なさるものだから、実は毎回トキワマンサクの苗が切られていることは言い出せない。





先日も刈ってくださったので、今朝電話をして話していたら、うちの犬たちをもっと遠慮無く放してくれていい、イノシシを追っ払ってほしいと仰る。
我ラハ無理デスヨ

ちょうとこないだアニューがイノシシを捕まえていましたよと話すと、とても喜んでいた。

そのせいかどうかは分からないが、午後になって「かずはるさん」から電話があり、風蘭(フウラン)を持って来てくれるという。

大阪で一度買って、もみじの古木のうろに植え付けたけれど枯らしてしまった風蘭。
「かずはるさん」宅の柿の木にたくさん花を咲かせているらしい。

いざ持って来てくださったものを見れば、思いもよらない大株で、しかもいい風情に作ってある。
「かずはるさん」宅には大きな柿の木が二本並んでいて、富有柿の方にはどんどん茂るが、伽羅柿の方にはいくら植え付けても育たないそうだ。

 「お母さんも竹藪が好きなら風蘭見たら和むんじゃないろうか」
と感激のありがたいお気持ちと共に頂いた。





さっそく、ほどよく隂になり、夜露も当たる場所を選ぶ。
今度こそ、この風蘭たちが快適に育ってくれるように。

ひとつは、母がベッドに寝転んだまま見える場所、つまりアニューの小屋の軒先。
もうひとつは、我が家のシンボルツリー、ガディの記念樹として友人達から贈ってもらったアキニレの木に。
細い苗木だったこのアキニレは、いまや鶏たちの大好きな憩いの木陰を提供してくれている。
爽やかでやさしい香りがした。






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