11/30/2014

野性との交わり

今朝早く、鉄砲の音が鳴り響いた。

家の近くだったが、3発ほどで終わった。
犬達と敷地内を歩いていた私は、思わず曇った空をあおいだ。
ぶっぶは大丈夫だろうか・・・





我が家の周囲も最近の里山の御多分に洩れず、イノシシが多く、ほぼ毎日銃声が響き渡っている。

これまでも、その音を聞く度にかすかに胸が痛んだが、やむを得ないことと気にとめないようにしてきた。
農家の人にすれば、イノシシによる害は死活問題なのだし。





でも今年、我が家には変な出会いがあった。

さかのぼれば、この春ごろから、うちの敷地がイノシシに掘り起こされ始めていた。
一見おそろしげな犬たちのおかげかこれまでは無事だったのだが。
実はちょろいとバレたか

放棄田を埋め立てて赤土がそのままだった地面も、移住後数年経ってようやく下草に覆われ、繊細な地衣植物も広がった。
季節ごとに小さな花が咲いたり実をつけたりするのも愛おしく、なるべく踏まないように気遣っていたのだが、そういった場所も掘り返されてどろどろになってしまった。

植物がダメになってしまうのはショックだが、もともとは彼らの地。
それと、周囲の山では銃のみならずワナもけっこう仕掛けられており、イノシシたちはだんだん安全なうちの敷地に足を踏み入れつつあるのだろうかと思ったりしていた。

夏頃からは、ウバメの段にイノシシが住み着いたらしく、毎朝新たに掘り起こされており、私の背より高く茂った雑草の中に、大きな寝床もあった。
(寝床の写真も撮ったはずなのに見つからない)
『ヤラレタ!』『アカンヤン!』

さすがに犬が5頭(+チワワ2匹)いても急に出くわすのは危険だし、どのみち夏はマムシが怖いので、早朝にさっと見回るくらいで、実際にイノシシと遭遇したことは一度もなかったのである。



ところが、10月26日の朝、出勤時。
家の前の田んぼに、小さなイノシシがいるのを見た。
少し行きすぎたので車をバックさせると、我が家の方に向かってぴょいぴょい逃げて行ってしまった。

実は、私は生きたイノシシに出会ったのは初めてだった(骨は何度もあるし、あと身付きも一度あるが・・・)。
かろうじて動画に撮れたので、帰宅後、興奮気味に母に見せたものだ。


きっと、ウバメの段のイノシシの子だろう、少し大きくなって、一人で冒険に出てみたのかな、などと話した。



だがどうも、そうではなかったようだ。
数日後の11月2日、その子イノシシは、ひょっこりうちの庭に現れた。
犬も人も、あまり恐れていないようだった。

その日、お昼前に庭仕事をしようと犬達と外へ出るやいなや、ブラウニーが何かを追いかけたのだ。
ほんの2mほどの距離だったので、まさか今さら鶏を追いかけたのかと振り向いた私にも、小走りに駆けていく子イノシシのお尻が十分に確認できた。

なんと、家の周りまで上がってきたのか!犬の匂いもすごいだろうに。
またまた興奮して母に報告した私だったが、その時はまさかまた子イノシシが戻ってくるとは思っていなかった。

だが、子イノシシは戻ってきた。それもほんの2、3分後に。
そして以後、黒犬達にも何度も追いかけられ、お尻を囓られんばかりに追い詰められ追い払われても、何度でもその子は戻ってきた。
マタ来タヨー
ウ:タダチニ追イ払イマシタ

だいたい毎日、庭のあちこちに現れて掘り返し、いつの間にか鶏やチワワと馴染んでしまった。

一週間後には、チワワとお尻を突っつきあって遊んでいるところを母が目撃している。
その直後に、気づいて猛然と駆けつけた黒犬4頭とブ坊に、敷地のはるか向こうまで追いまくられたらしいが。



近くで見ると、本当に小さい。
加えて、いろいろな危険を全然分かっていないところから推測してみる。
ひとしきり掘ると、穴の中でころんと転がって休んじゃう

ウバメの段で生まれ育ったのは間違いない。
きっと、近くの山に出かけていて、親と兄弟は罠か猟で殺されたのだろう(10月26日の少し前くらいに)。
一匹だけ助かって、生まれ育った場所に逃げ帰ってきたのではないだろうか。
お昼寝中

こんな小さい子を一匹だけ逃さず、捕るならちゃんと全部捕ってやってよ。
残されればかえってむごいじゃないか。



母と私は、イノちゃんとかブイちゃんとか適当に呼んでいたが、そのうちなんとなく「ぶっぶちゃん」と呼ぶようになっていった。

1週間ほど通い詰めた後、ぶっぶちゃんは毎日は現れなくなった。
3、4日毎に庭にやってきて、他の日は、ウバメの段や、ゲートの外回りや、前の田んぼ(今は何も植わっていない)を順に回っているようだ。
同じところを毎日掘り返しても、食べ物は得られないと学習したようだ。


ぶっぶちゃんは最初から私達人間を怖がらなかった。
追いかけられるまでは、犬も怖くなかったようだ。
だから最初からけっこう間近で観察できたのだが、掘っているわりにほとんど食べ物にありついていない。
ごくたまにもぐもぐしているばかりで、ただただ掘っている。
初めはウバメガシのどんぐりがたくさんあったので、それらをボリボリと食べていたが、もうない。
試しに、サツマイモを埋めておいてみたが、掘り当てているのに食べようとしない。
母が、蒸かしイモを放り投げてやったら、背中にコツンと当たって、嗅いだが食べなかった。
何でも食べるというネットや本の情報と、ずいぶん違うなあ。



とにかく、我が家に通い続けられると困る。
今は小さくて可愛いが、100kgにもなるらしい。
すでに2年前に私が汗水流して張った芝生も掘り返され、バラの苗が2本、ミカンの木が1本消えてなくなった。
頼むから、山に帰っておくれ。

だが願いもむなしく、どんなに犬達に追いかけられても、ぶっぶはやってくる。
そうこうしているうちに、すっかり情が移ってしまった。
実は母の足もとで寝ていたのでした
警戒心なさ過ぎでしょ・・・

たぶん、この近くで大きくなれば、早晩ワナか銃で命を落とすことになろう。
可哀想だが、現状では仕方がない。
仕方がないと分かってはいるが・・・
鶏もお昼寝を見守る
いっぽうこちらは狙うふたり

昨日も、我が家でしこたま掘り返しまくった後、前の田んぼで一生懸命に何か掘っていた。

ちょうど母と車で出かけるときに見かけ、
 「あんなとこにいたらやがて殺されてしまうよ」
と心配したのだった。





今朝の銃声は、どうだったのだろう。

またぶっぶに会えるのだろうか、それとも昨日のお昼に見た小さな背中が、最後になるのだろうか。

話し声が入っています、ご注意
























9/29/2014

物置小屋工事中1



前回基礎までできてた物置小屋ですが、先週の金曜・土曜とようやく工事が進みました。
偶然夏休みをもらってた金曜日
屋根の内側は濃色にしました

工場で材を切って、準備を整えて、お天気を見てかかるので、いったん作業に入ればぐいっと進みます。
27日朝撮影
同じく横から
28日朝撮影
同じく横から
窓の感じも分かるようになった

で、次は電気の配線が済んだらまた壁の続きになるんですって。
いつ電気工事なんだろ。
四万十スケジュールでぼちぼち進んでおります。
犬も鶏も興味津々



鶏たちは工事の間も好きにうろついているので、ふと見ると、積まれた材の上に並んでとまり、職人さんたちの様子を眺めていたりします。
頼むからそこでうんこしないでおくれよー・・・

ユーモラスな情景だったので写真を撮りたかったけど、いささか工事の邪魔になっていそうな鶏たちを撮るのはさすがに気が引けました。



気づいたら9月ももう終わりで、秋の風情。
暑さも和らぎ、作業もしやすい季節かな。
今年は秋明菊がよく咲いてる
白蝶草が押され気味

願わくば台風ラッシュまでに完成しますように。

9/24/2014

ドリンクBar-mboo



6羽の鶏たちはぐんぐん育っている。
そしてとても可愛い。
意外と律儀に列で上がり下りする

こちらの姿を見つけると全員ダッシュで集まってくる。
ついてくるなと言ってもついてくる。

行動範囲も広がって、今ではパークの方まで遠征するのだけど、暗くなる前にちゃんと全員小屋まで戻り、止まり木に上がっている。
肩組んでる・・・

初めのうちは夕方に私や愚弟が誘導して(あるいはつかまえて)鶏小屋へ帰らせていたので、初めて帰宅が遅くなった時は、早く小屋に入れてやらねばと焦ったものだ。

すでに薄暗くなった庭を探しても一羽もいない。
悪い予想に胸をドキドキさせながら小屋を覗くと、全員が止まり木に並んでこちらを見下ろしていた。
その様子が微笑ましいのとホッとしたのとで、思わず声を出して笑ったのであった。



で、その鶏たちの水飲みを自慢しまーすとか言ってそのままになっていたので、今回自慢しまーす。
バーーン

餌入れに気をよくし、またまた竹で作った。

竹の水入れに、口にカットを入れたペットボトルを立て、水が減ったらきれいな水が補充されるようにしている。
ペットボトルは、竹をかぶせて安定させています。

もしかして、竹に含まれるミネラル等の良い成分なんかも水に溶け出してくれないかな、などとちょっと思ったりもしているけど、まあ見た目がいい感じなので、もうそれだけで私としては大満足。
今回は、餌入れに刺激を受けた愚弟も手伝ってくれました。

飲んでるところを、ぜひ動画で見てほしいのだ!
可愛いんだよ〜。




鶏たちを受け取るときに、いちえんさんに
 「名前は付けない方がいいですよ。食えなくなるんで」
とクギを刺されていたのだけど、日々募る愛情を抑えきれなくなり、3週間ほどしてから結局名前を付けてしまった。
次の機会に、紹介しまーす。


で、今朝もそうだったけど、時々チビの元気がないのが心配なんだよね・・・


9/17/2014

漆喰の物置小屋




ずっと必要だったのになかなか話が進まなかった物置、今月に入ってようやく建築が始まったので、ちょくちょく進捗状況を記録していこうと思う。


お願いしていたのは、一昨年ポンプ小屋を作ってもらった『有機的建築村上』の村上さん。
ゲートそばのポンプ小屋

地元の材と漆喰を使って造る家は人気で、予約が詰まっているそうだ。
Oさんご夫婦の紹介で、忙しい家造りの合間にポンプ小屋や物置を作ってもらうことができるようになった。
Oさん、いつもありがとう。

ポンプ小屋建築の顛末は、ブログに全然書かなかったのでなんのこっちゃ感満載だが、これである。
ポンプ小屋の中
(窓が入る前)

普通に住めそうな、素敵なポンプ小屋は、いまだに見るたび嬉しくなる。

こちらは板壁にしたが、物置は迷った末、漆喰でお願いすることにした。
9月3日撮影 予定場所
突き当たりに建つ予定
9月4日 工事開始
同じく4日
9月9日朝撮影
同じく9日
9月10日朝撮影
9月11日 基礎完成
横から

ここで今はストップしており、次は棟上げになるんですって。
その間に、瓦の種類を、現物サンプルを見比べながら家族で相談して決めました。
ポンプ小屋より明るい瓦にしたのだ。

また進んだら、こまめに綴ります。