7/15/2013

あの日のこと







ブラウニーを引き取った日の夕方、裏庭公園へ連れて行ってみた。





あいかわらず全力で引っ張る。
そして、リードを緩めて自由行動タイムになると、ずーっと草を食べている。
引っ張るか、草を食べるか。
それはあまり面白い散歩ではないのう、ブラウニー。
聞いてる?

しかし、脚側をさせたり、自由に歩かせたりしながら20分も経ったころには、ついて歩くべき時には、きちんと横を歩くようになった。
分かりにくいがリードたるんでます

なんて利口な犬だろう。
さらに、人がいようが犬がいようが猫が前を横切ろうが、落ち着いている。
あとは、草ムシャムシャをやめられれば言うことないのだが。
ますますムシャる

初回は様子見で30分程度の短い散歩だったが、彼のことをいろいろ知ることができ、なかなか収穫の多い散歩だった。
その後も散歩を重ねるにつれ、どんどん息が合うようになってきた。




そして裏庭公園での収穫は、他にもあった。
散歩に来ている犬飼いの人たち数組と話して、いくつか情報が聞けたのだ(飼い主情報はなかったが)。

裏庭公園は犬飼い達が多く集まり、程度の差はあれお互いを知っている。
だから情報も非常によく流れる。


まとめると、まず、あの日、一番早い目撃時間は朝の5時だったそうだ。
きっと前夜から繋がれていたのだろう。


多くの人がブラウニーを見、心配していたらしい。
だが私が行くまで誰も保護しなかったのは、保護した後のことが責任が持てないからだった(例えば小型犬しか飼えないマンションだったり、一頭で手一杯だったり)。

警察での預かり期間が終わるまでに飼い主が現れなかった犬がどうなるかたいていの犬飼いは知っている。
全頭ではないにしても、ほとんどは保健所に引き渡され、殺される。

それが分かっているから、警察後に自分が引き取れない人達は、あえて手を出さなかったのだ。
私のような、引き取り可能な人間に発見されることを期待して。
そして、実際そうなった。

責任が持てないから手を出さない、という責任の果たし方があるのだ。
これは犬を愛する者にとってはつらいが大事な判断だと思う。


私も、保護する際にわざわざソフィを連れて行ったのは、もしものとき引き取れるかどうか確かめるためだった。
私ガ認メレバOKサネ

散歩中に何度かすぐ前を横切ってもお互い穏やかだったから、恐らく大丈夫とは思ったが、念のため。
うちの犬とうまくやっていけないようなら、我が家では期間限定であっても引き取れない。
ならば、警察に預けると同時に、愛護団体に頼んでおかねばならないと考えたからだ。


そして、敢えて保護しなかった人達は、手を出さないから何もしないというのではなかった。
夕方には、餌を持って来た人が何組もいたそうだ(車で来た人も)。

フンを回収しようとした人もいたと聞く。
だが、フンはなかったらしい。
他の誰かが既に拾ったか。
前に書いたように、ずっとブラウニーがこらえていたか。

私が置いた蚊取り線香も何人もの人が様子を見に来て知っていた。




とにかく、あの日ブラウニーは何時間もひとりで繋がれてはいたが、決して”独りぼっち”ではなかったのだ。

・・・良かったな、ブラウニー。



















8 件のコメント:

はたはた さんのコメント...

お疲れ様です。
助かる子って、いくつもの強運が重なって助かりますね。

ほんとに、ただかわいそうで中途半端に助けるとね・・。
それが一番、迷惑というか、そーいうのが多いですけど。

でもなんか、何かの事情で飼えなくなって、
そこに捨てにきたっぽいような・・。

ふふふ・・まだよそ行きの顔してるけど、
そのうち、慣れて、ええ~~って事やらかしたりして・・。

あっでも頼もしい黒々団がいるから、大丈夫か!


ベックマン さんのコメント...

よい意味でブラウニーの人徳(犬徳)が彼を窮地から救ったように聞こえるし、そうなんだろうなぁっと今となっては思える。

こんな一生に一度あるかないかのストレスの中でも、自分を失わなかったブラウニーはえらい!大物のにほいがする(笑)
まずはゆっくり絶大なストレスのかかった体を休めてね。

「手を出さない勇気と決断」「飼わない決断」とても大事ですよね。特に「かわいい」「かわいそう」でやみくもにかかわってしまう事例が多いと聞きますのでね・・・

自分の力量と責任を見極めるって、簡単そうでとってもむずかしいのですよね。まだまだ修行ちうw

しかし・・・ハニフラ家・・・大家族を超えてますます「XXXXL」なかんじで(o^-^o)

ちりはこと さんのコメント...

お疲れ様です^^

ブラウニー、気に掛けてくれていた人がたくさんいたんですね~。最終的にハニフラさんに辿り着いた彼は本当に強運の持ち主!これからどのような選択をされたとしても、幸せになること間違いなしですね!

にしても、ソフィーさんの他者への許容範囲はかなり広いように思います。だって、うちのこはなの失礼(!?)な態度も許してくれましたし。惚れ惚れします*^-^*

あ、そうそう。余談ですが、私、犬のストライクゾーンはかなり広いです(笑)特にマズルの長い中型犬以上はほとんど好きですね~^^

ぴっぴ さんのコメント...

なんて素敵な名前でしょ。
顔も穏やかそう。
でもいくつも食いちぎっていたのですよね。
ソフィ姐さんがOK出したから大丈夫そう。
引き取り先が見つかっても欲しいけど
このまま黒々軍団に白いのが混ざるのもいいなぁとか考えたり。
うふふ。ますます動物園化してきましたね。

たくさんの人の見守り、心が温まります。
保護とその後の責任と自分の気持ちと…。
その人達もたくさん悩まれていたでしょうね。
ハニフラさんに会えてホッとしているんじゃないでしょうか。

ハニフラ さんのコメント...

はたはたさん、そっか、助かる子って、そういうものかもしれないですね。
はたはたさんが仰るとなるほどなあと納得してしまいます。

大阪には時々しか帰らないし、しかもこの時は本当は私だけのつもりだったので、本当なら裏庭公園には行くことはなかったはずなんです(近所で新築中の家があるので、防犯のために急遽ソフィをお供に連れて帰った)。
ブラウニーと出会ったのは偶然がいくつも重なってのことなんですよね。四万十に帰る日でしたし。
うーむ、運命か。

茶坊主、なんだかやんちゃそうな顔してるでしょう?
でも黒グロ軍団、お客にはわりと寛大ですが、仲間となれば厳しいですからね^^;
内心頼ってます(笑)

ハニフラ さんのコメント...

ベックマンさん、ブラウニーったら、悲壮感は全然無いんです。
初めの数日は、ときどき寂しそうな顔をしてるように見えることもあったけど、私達の気のせいかもしれません(笑)

後先考えずに助けてしまう人の気持ちは十分すぎるほど分かるんです。逆にそこをきちんと判断してこらえる方が、かなりの精神力を要しますもの。
でも、とりあえず助けて自分の同情心さえ満たせば、あとのことは他人に全部お任せという人はちょっとね。
力を借りるのと丸投げは全然違うのに・・・

ううう、ちょっと増えすぎです。
どうしてくれよう(-"-)

ハニフラ さんのコメント...

ちりはことさん、そうなんです、いろんな人の気持ちがブラウニーに注がれていたと知って、心が温かくなりました。
今後どうなるか未定ですが、きっと幸せな犬生を送るはず。

いや〜、ソフィも本当に無礼な相手には一喝しますよ。
こはなちゃんは、知らない場所、知らない人&犬で不安だっただけ、ぶしつけな態度をとったわけじゃないですもの。
だからソフィは許すも許さないも、失礼と思ってなかったと思います^^

そっか、言われてみればブラウニーは一般的にはマズル長い部類ですよね。
グロネンの長面を見慣れているので、寸詰まりのマズルだと我が家では認識されてました(笑)

ハニフラ さんのコメント...

ぴっぴさん、見るからに和風の名前が合う犬なんですけどね、我が家では犬は洋風と私がなんとなく決めているので、むりやり^^;

穏やかなんですが、ヘタレではなさそうです。
本当にいい犬なんですよ。

黒い中にあの色が交じってる光景に、まだ慣れません。
チワワも白いですけど、小さいしなあ。
よく考えると、まだ2週間しか経っていないから無理もないか。

私も、公園で話を聞いて嬉しかったです。
ブラウニーも、人々の気持ちは感じていたと思います。
だからあんなに長い間置き去りだったのに、落ち着いていたのかな。