10/03/2010

どんぐりの実る里



年をとったら、どこで誰と、どんな風に暮らしているだろうと思うことがよくある。
自分の家でぎりぎりまで思うとおりに暮らしてぽっくり逝く、となれたら幸いだが、現実はそうもいかない。

老健施設や特別養護老人ホームの前を通りかかることがあると、そこで暮らす毎日をついシミュレーションしてしまう。


私の叔母たちは、そういう施設を運営している。
『どんぐりの里』
(↑知人が施設ブログを書いてくれているそうです)






小さな倉庫を借りて始めたこのデイサービスセンター、口コミで評判が広がり、この夏、『どんぐりの里II』を開設する運びとなった。
いよいよ暑さも本格的になった8月8日、見学に行ってきたのであった。
(つまり、前回の日記よりさらにさかのぼる、という・・・)


高知県須崎市にあるこの施設は、1階ではデイサービス、2階では高齢者専用賃貸住宅が運営されている。

入り口は、いちおうスリッパなどが置かれ、我らは履き替えて入ったが、利用するお年寄りは土足のまま。

            段差がない玄関口

建築家は「それはやめてくれ」と言ったそうだが、お年寄りはこの靴の履き替え時に転倒することが多いため、叔母たちは譲らなかった。
たしかに、そのまま出てそのまま入れるなら、お年寄りも気軽に屋外に出られるし、とてもいいよね。


この施設は立地も良い。
南には海が見える。


反対側は、なんとフェンス一枚隔てて小学校である。
日中、子供たちの元気なかけ声が聞こえて活気があるが、夜は静かである。

      右手に学校のグランド、左に桜並木の小道


さて、屋内をご案内。

ここでは、デイサービスに来た人も、2階の入居者も、一緒にレクレーションをしたりして交流する。


調子が悪くなったときに休む部屋。


そういう時には、アロマテラピストでもある叔母が、状態に合わせて調合する。



厨房デス!


叔父や叔母が毎食ここで作る、家庭の味がどんぐりの里の真骨頂。
我らも皆さんと同じ食事をいただいた。


食器は高級品ではないが目にも楽しい陶器だし、お箸だって竹製の持ち心地のいいものだ。
食材は、叔母たちが地元で買い求めるほか、地元の人が届けてくれるんだって。最高だね。


季節の食材で種類も多く、とても美味しい。これが口コミで評判を呼んでいるそうな。

二階の居住スペース。


「何号室」ではなく、「自分の部屋はイチョウです」という方が暖かみがあるという叔母たちのこだわりで、こういうネームプレートである。


そして、ランドリーバッグにも、ちゃんと部屋のマークが。

            イチゴの部屋には

        いちごマークのランドリーバッグ

大浴場もあるけど、こんな自宅風の小さめの浴室もある。
藤で編んだような雰囲気の床にしたかったそうだ。



畑もする予定で、土壌改良中である。


   母がプレゼントしたりんごの苗木たちを植えてくれていた






まだできたばかりだから、整っていないところもあるけれど、利用者さんたちの評判は上々である。
備品も、可能なものはほとんど手作り。

まったくもって当たり前のことなんだけど、「やりたくてしている仕事」は、細かいところまで心が行き届く。
しんどいことも、苦痛に感じない。
自分にとっての犬の世話がまさにそうだから、よく分かる。

               エヘ

もちろん本業でもそうだ。(これ、ちゃんと言っとかないと)
医者になって2年目に、麻酔科に半年間研修に行っていた。ほとんど5時になったら帰ることができる、楽な半年であった。
のはずなのに、しんどい半年であった。
5時を少しでも過ぎると、苦痛でしょうがなかったのだ。
脳外科なら、徹夜続きでも、嫌だと思ったことは一度もないのに。

だから、『どんぐりの里』のみんなが、儲けはあまりなくても、お年寄りの気持ちになって頑張れることはとても納得できる。
それは例えば犬の保護をがんばっている人たちもきっとそうなんだと思う。
どんな分野であれそういう経験がないと、理解できない人もいるかもしれないが。






最後に、利用者さんたちの人気者の紹介です。

            ボクキャベツデス

叔母の愛犬だが優しく大人しく、控えめな性格がお年寄りにはぴったり。
喜んで出勤しているそうだ。
気むずかしく、誰とも口をきかないご老人が、キャベツのおかげで話すようになったということが実際にあるという。






とにかくお年寄りの世話をするのが楽しくて仕方がないと嬉しそうに語る叔母たち。
「天職だ」とまで言っていた。
これまで、いろんな職業を経験してきたのは、このために必要な年月だったのだろうな、と見ていて思う。
叔母の息子は、理学療法士になるべく勉強中である。もうすぐ心強い助っ人になりそうだ。


書き始めるときりがないので割愛するが、老人介護の現場は難しい問題がたくさんあって、歯がゆい思いすることも多い。お年寄りご自身とその家族はもちろん、医療関係者も、叔母たちのような施設運営者も。

そんな今の体制に負けず、叔母たちとお年寄りたちの幸せな場所が、これからずっと続きますように。
心から応援している。

38 件のコメント:

ショコラン さんのコメント...

ぬうぉーーー素晴らしい!お世辞抜きにして!
特に住居部分の構成が理想的~~♪
お年寄りに限らずですが 本来家族の中でお互いに助け合いながら
一緒に住むのが孫の教育の為にもいいのだけれど
これだけ核家族化して分業になってしまっては難しい問題。
綺麗事では語れない部分もあるとは思いますが
一番の嬉しい事は 好きな仕事であると言ってもらえる事。
無関係な私だけれど 感謝します~~。
小さな所から始めて 大きくなっても自分たちでなるべく手作りをするって大切ですよね~。
ゆくゆくはお隣の小学生たちと一緒に何かをできるようになるといいですね。

素敵な叔父様叔母様のご紹介ありがとうございます。

はたはた さんのコメント...

へっへっへっ!一番~!
でも書き終わって投稿したら、1番じゃないかも。

すばらしい施設ですね!
施設というか、生活の場。
食事がすばらしいと思います。
それに外履きのままっていうの、
介助する側としてもとてもいいですね。
送迎バスがついて、玄関に靴履き替えの人が
たまって、いつも大忙しになる。

また仕事するならそこで働かせて
いただけるかしら・・
セラピードッグ?つきで。

そうだよね・・やりたいって思ったことは
たとえ、損しても見返りなくても
ヘトヘトになっても、わかってくれる
仲間がいるとできちゃうよね。

はたはた さんのコメント...

うううっ、ショコランさんに敗北・・・。

あが さんのコメント...

わ〜これは本当に素晴らしいの一言です。
日本では叔父や叔母が介護施設に入居していました。
他の多くの施設に比べるとかなり良い環境だったのですが
この叔父さま叔母さまの施設には比ぶべくもないです。
何と言ってもやっぱり食事が素晴らしいですね。
食事って命の基本ですもんね。とても大切。
義母のためにこちらの施設もいくつか見学しましたが
それらと比べてもやっぱり素晴らしい。

キャベツ君も立派に任務を果たしているんですねえ。
動物の力って本当にすごいですよね。

良いものを見せて頂きました。ありがとうございます。

ちりはこと さんのコメント...

素敵な叔父様叔母様ですね!
行ったことはありませんが介護施設というとあまり良いイメージがないのですが、介護する側とされる側のどちらも気持ちよく過ごせるところがとても素晴らしいなぁ~。

きっと大変なことも沢山あるでしょうが、それでも頑張れるのは好きだから。

好きって凄いことだなぁ♪

なんだかあったかい気持ちになりました。
ありがとうございました。

ウズラ さんのコメント...

心があるっていうのは大きなポイントだよね。
いくら技術があって上手で器用であっても、心がないとやっぱり気持ちよくはないものだ。
居酒屋ワタミの社長が老人介護施設を始めた、とテレビで観た時も、食器はすべて陶器で、サンマのお刺身を出していたことを思い出した。
食事が楽しいと、「家に帰りたい」とか淋しい思いをする気持ちは小さく出来ると思う。
今グループホームから通ってきてる老人達は「どうして自分がここにいさせられるのか?」と毎回訴えたり、「配膳の仕事をさせられてる。しないと追い出されてしまう」などと不安そうで気の毒だ。
義父が今いる施設も、私にはちょっと耐えられないものがあるが、どうにも仕方がないまま日が過ぎていく。
でも、この病院で終わるのは嫌だと思っている。

獅子丸母 さんのコメント...

今私と獅子丸は月に1~2回、老人介護施設や障害者介護施設を訪問させていただいてます。
しつけ教室の先生の活動に参加させていただいているのです。
今まで知ることのなかった場所。
今回の記事の冒頭部分「年をとったら・・・」という想いは、ここ最近私達夫婦共に抱いたものでした。

理想的な施設には、「儲けよりも利用者の方々の笑顔が励みになる」と仰る方が働いてらっしゃって。
先生曰く、「そうじゃない人は、利用者の方は本能的に見抜く」と。
(先生のご主人は、10年前に倒れられて今もリハビリ中)
なんだか、改めて納得。
ハニフラさんが言われるように「細かいところまで心が行き届く」ことがないからなのかもしれないですね。

叔父さまも叔母さまも、とっても大変なことでしょう。
国がもっと体制を整えてくれると信じて、これからもどうか頑張っていただきたいです。
そして、私もいつかお世話になるなら、こういった優しい場所でお願いしたいです。
そのような場所が、全国各地に広がるよう、私も応援しています。

そうそう、以前電車を待ちながら、ハニフラさんが「仕事、すごく楽しいよ。」ときらきらしながら仰ってた場面を思い出しましたよ~!
昨日のことみたいに覚えてます。
私の中ですごい印象的でしたもん。

私も、そんなふうになれるといいな。
目標です。

ハニフラ さんのコメント...

ショコランさんが仰るように、本当は家族で暮らすのがベストなんですよね。
なかなかそうはいかないのが現実だけど、それならせめて少しでも暖かい場所で過ごせたらと思います。
特に田舎は、若い衆が都会に出てしまってることも多くて。

そう、その仕事が好きか嫌いかって、とても大事なことだと思います。
予約待ちの人はたくさんいるらしいけど、これ以上受け入れ人数を増やせばできることの質が落ちる、それだけは嫌だから、増やせないんだって言ってました。

小学生と何かできるようにしたいというのは、土地を見つけた時からの希望みたいです。
双方にとってとてもいいことだと私も思います。
中学生になってくるとまた何かと難しいお年頃だから、小学生の頃からお年寄りと触れあうって大事ですよね。

ハニフラ さんのコメント...

はたはたさん、twitterからとんで来てくれたのにね(笑)
うちは、人気ブログみたいに一番乗りでもあんまり関係ないから、のんびり来て下さいな^^

食事はいつも叔母ふたりを中心に、いとこや叔父などが手伝ったりしながら、身内でわーっと作るんですよ。
いろんなおかずが目にも楽しく盛りつけてあって、これなら食事の時間が待ち遠しいだろうなあと思いました。

ほんと、そういえば、玄関ってよく人だまりができますね。
たしかに掃除の手間は少し増えるかもしれませんが、メリットの方がはるかに多いですよね。

おお、はたはたさんが来て下さったら、百人力です。
セラピードッグは日替わりできてくれるのかな?
私も毎日会いに行こう!

犬の保護活動のくだりは、もちろんはたはたさんが頭にあって書いてます。
情熱があるから、見返り関係なく頑張れる。
そういう仕事ができたら、最高ですよね。

ハニフラ さんのコメント...

はたはたさん、まあまあ。
明日があるさ。
(いや、もっと先だ、次の更新。)

ハニフラ さんのコメント...

あがさん、私もいくつか知っている施設と比べても、細やかな心遣いが行き届いているなと感じました。
身内なんで、私の場合どちらかというと見る目は厳しくなるんですが。

食事は大阪なんかは外注が多いし、施設で作る場合は「どこそこのシェフを雇っています」とか大々的に謳って、値段がべらぼうに高くなったりするんですよね。
アメリカの施設はどんな特徴があるのか、興味津々です。
医療制度が日本と全然違うから、老人福祉も全然違うんだろうなと想像していますが。
あがさんはじめ、皆さんにそんなに誉めていただいて、叔母たちもまたいっそう頑張れると思います^^

キャベツは、つかず離れずでちょうどいい感じです。
あんまり積極的すぎてもお年寄りにはしんどいときがありますものね。
私も年をとっても、動物に触れる機会はほしいと願っています。

ハニフラ さんのコメント...

ちりはことさん、介護施設はかなり差があります。
一般的には、ちょっと「いい感じ」になると、お値段が跳ね上がりますね。
職員さんも、こそばゆいくらい丁寧で、露骨に世間体重視なところもあります。
お年寄りの気持ちになって、何が心地いいかを考えて運営されている施設がもっと増えるといいなと思います。

>好きって凄いことだなぁ♪
本当ですね!
当たり前のようで、とても大事なことです。
「好きでやってる」と言われたら、お願いする方も安心できますもんね。

ハニフラ さんのコメント...

ウズラさん、心があるかどうかは大事なことなのに、今の老人医療、老人福祉では、にわか作りのところが多くて、それが置き去りになりがち。

大阪でも、「食器はすべて陶器です!」と大きく宣伝してる高級ホームがあったけど、どんぐりでは当たり前のこととして陶器を使ってるのがすべてを物語ってるなと思いました。
ここに入ってる人、デイで来る人たちは、みんな「ここから出たくない」と言ってくれるそうです。
はじめは週一回だったのに、だんだん数が増えて、日参する人もいるんだって。
そういう場所を提供できるって素晴らしいことだなと身内ながら思います。

義父様も、環境がまた良い方に変えられると良いですね。
新しい施設が増える傾向にあるけれど、近くにもできればいいですね。

ハニフラ さんのコメント...

獅子丸母さん、ししくんはセラピー活動に参加してるのですか?
すごいですね!
うちのメンツでは、誰もできないや。
私は仕事柄、30代の頃から始終自分の老後を考えるようになってしまいました^^;

>「儲けよりも利用者の方々の笑顔が励みになる」と仰る方
こういう人が本当に大事なんですけど、そういう気持ちになったことがない人からは、きれい事言ってると思われたりするんですよねえ。
利用者さんはその辺はちゃんと分かるでしょうね。きっと居心地が違うと思います。

デイサービスだけだった頃は、夕方以降は基本的にゆっくりできていたのですが、どんぐりIIでは高専賃があるので、泊まり込み業務があり、比べられないほど忙しいようです。
忙しすぎて、楽しい気持ちを失ってしまわないようにと応援しています。

んまっ、私そんなこと言ってましたっけ。
言ってたかも。
「大変ちゃう?」と訊かれると、必ず「いんや楽しい。」と答えますから。
でもきらきらしてたかは「?」です。ぎらぎらしてたかも・・・
わはは、なんか恥ずかしいですが、ありがとうございます。

まりこ さんのコメント...

心のある施設は、素晴らしいですね。
なんだか読んでいて涙ぐんできてしまいました。

好きでやっている仕事は目指している場所が違うから、その他の施設と比べると、全く違うものになるのは当然ですよね。

うちの祖母も、以前靴を履こうとしてころりと転び、腰を骨折しました。
老人って少しの事が大きな怪我に繋がるから、利用者の為を思って頑として譲らない態度に熱意と優しさを感じました。

それにしてもハニフラさん、胸を張って「楽しい」とキラキラ(え?ギラギラ?笑)出来る仕事に就いていて、羨ましいです。
ワタシも何かしなくちゃと焦ってしまいます。

あ、ちょうど認証用文字が「matte」だって。
ワタシの気持ちを代弁してくれてるなぁ・笑

JOJO父 さんのコメント...

温もりのある素敵な施設ですね^^
同じ暮らすならこんな所がいいな〜ぁ。
友人と歳取ったら犬連れで入所できる
所があるといいねぇ、なかったら作ろう
な〜んて話していた所です。

ハニフラ さんのコメント...

まりこさん、そんな風に感じていただいて、私の方が感激してしまいました。
そうですね、好きでやってるって言うのは、そうでない場合と根本的に違いますものね。同じように、同じことをしても、結果が異なると思います。

私も膝を傷めてから、それまで何気なくしていた靴を履き替えるということが、意外と大変なことだとやっと分かりました。調子がいいなと思っていても、靴を履き替える時にまた痛くなったりして。
お祖母様も、靴を履く時に大変な目に遭われたのですね。
このような施設では、ちょっとひと手間かけるだけで事故を避けられることもけっこうあるのだと思います。それに気づくかどうか、ですよね。

あはは、確かに、脳外科医という仕事は大好きです。
でも、プライベートな時間が私にとっては一番大事。そこがおろそかになっていては仕事が頑張れないタイプです。
まりこさんみたいに、家族や友人たちとの時間が充実してるのは素晴らしいですよ。
人生にmatteもらって、ゆっくり生きましょう、お互いに^^

ハニフラ さんのコメント...

JOJO父さん、何歳まで犬と暮らせるかなあ、でも急病しちゃったら年齢関係ないし・・・など、最近将来を憂えることが増えました。犬と暮らせない人生は寂しいかもしれないですが、彼らを十分幸せにしてやれそうになければ仕方がないですしねえ。
てなわけで、私は年をとったら園芸で我慢しよう、と弱腰です。

でも、自分一人では無理でも、気のおけない友人と一緒に協力し合えば、けっこう長い間犬と暮らせるかもしれないですね。
なんかそういうのもいいなあ^^#

ルフュママ さんのコメント...

いい記事。ほんとにいい記事。
ブログ途中に挿入されてる竹(ですよね?)の写真みたいに、青空にスーっと伸びてくみたいな気持ちになりました。

手作りの暖かさのある、家庭のような施設ですね。でもそこにはプロフェッショナルな技術&精神がバックボーンにあって。それが両立できて、そこで働く人が輝ける、そんな場所が実現できるんですね。

以前は仕事柄、施設見学などによく参加していたんですが、入居者そっちのけ、そこで働く人そっちのけ、なのに売りは高級施設ってところ意外と多いんだな、と感じてました。

私もここに入りたい~~~!

というように、私もよく老後のこと考えます^^;
どこでどう過ごすのかってこともなんですが、それに伴い、いつまで犬と暮らせるか、いつまで犬を十分運動させてやれるか、答えは出ないんだけど、よく考えてます。

ハニフラ さんのコメント...

ルフュママさんも老後のこと、よく考えますか。・・・そろそろ考える年ですよね、私たち。
先のことなんて分からないんだけど、可能な範囲で考えたり、シミュレーションしたりは必要かな。

こういう施設って両極端が多い印象です。
とにかく一応やってますって感じでお安いか、高級感を売り物にしてやたら高いか。
老人介護が楽しい、喜んでやれるという人は、現実には少ないと思います。だから、どうしても中身が冷たいところが多くなりがちなんでしょう。

そういう私も、子供の世話よりはお年寄りの世話の方がいいですが、それよりは遙かに犬の世話の方が好きなので、自分がやるならやっぱり犬の施設だなと思ったり・・・

だから、どんぐりのようなところは、身内ということは抜きにして、本当に尊敬するし、有り難いし、いい方向に発展してほしいと思います。

そうそう、この写真の竹、我が家の竹です。
来春はタケノコ狩りに来て下さいな♪

ホームズ さんのコメント...

「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし・・・」あまりにも有名な家康の一節です。
人は生まれたその時から「生」という義務と「死」という約束を背負って長い道のりを歩いていかなければなりません。
長い道のりを歩いている途中では、落ちているものを拾ったり、買ったり、貰ったり、ときにはあげる事もあるでしょう。

そんな道のりも七分目辺りでしょうか、人によって大小様々ではありますが、はじめはそんなに大きくなかった荷物もしだいに大きくなるものです。その大きくなった荷物を整理する時、整理しようと考え出したその時に、その整理のお手伝いをするために私達は出会うのだと思います。

出会ったその時にはすでに整理ができている方、整理するのに少し時間がかかりそうな方、これも人によっては様々です。

私は今までに沢山の方の荷物の整理に携わる中で一つの例外もなく、捨ててしまっていい荷物を見たことがありません。

普段の生活では見落としてしまいそうな野花でも、どこにでもありそうな石ころでも、その方にとっては世界でたった一輪の花であり、世界でたった一つの宝物なのです。

利用者さんはその宝物を時にハニカミながら、時には自慢気な笑顔で私にそぉ~っと見せてくれる時があります。

その瞬間、その時のはにかんだ笑顔や自慢気な笑顔は私の中で世界でたった一つの宝物として私の背負う荷物に加わるのです。

これがこの仕事のやりがいなのかもしれません。

私は自分の荷物を整理する時が楽しみで仕方ありません、私の荷物を覗いてみるときっとそこには桃源郷のような光景が浮かんでいるんじゃないかと想像してはにやにやしています。

ハニフラさん、「どんぐりの里」をこんなに素晴らしい記事にしていただき本当に有難うございます!

母も叔母も文字通り飛び上がるように喜んでおります。

皆さんのコメントも拝見していますと本当に目からウロコのコメントが沢山で本当に目からウロコです!!

「どんぐりの実る里」では今日も素敵な笑顔のどんぐりが沢山実っています♪♪

「どんぐりの里」リハビリ担当(予定)
               ホームズ

サラロン さんのコメント...

どんぐりの里、素晴らしいですね。

私の祖母やQさんの祖母、
または親戚が暮らしていた老人ホームを
色々と尋ねた経験があるのですが
いつも感じていたのは
施設よりも、何よりも、「人」だな~と!

おじ様とおば様が天職だとおっしゃることが
入所なさってる方々には
何よりの喜びなんでしょうね。

そしてキャベツちゃんも毎日しっかりお仕事して(笑)
みんなが生き生きしてるって素晴らしい!

こーいう場所が都内近縁にも増えてほしいものです。

むつき さんのコメント...

私の両親はもちろん、祖母102歳もまだ在宅ですし、
夫の両親も最期まで自宅で暮らしていましたので、
こういう施設に縁がなくて、訪れたこともないのですが。
こちらは人の暖かみがあって、すばらしいですよね。
とってもすてきな叔父様叔母様をご紹介いただき
ありがとうございました。

ハニフラ さんのコメント...

ホームズさん、なるほど、人はそれぞれの荷物を背負いつつ、お互いにその重荷に耐えるために交わるのかもしれませんね。
やりとりをしたり整理をしたり・・・そして自分の荷物を相手と見せ合うだけでも、次の一歩を踏み出すのが楽になったりもするのでしょう。

嬉しいことだけではなく、辛かった1ページも、その人の人生にとってはとても大切な糧になっているはず。
それを若くして理解しているなんて、ホームズさんはすごいと思います。
毎日を真剣に生きているのはもちろん、同じ年齢の人たちが自分のことで手一杯のときに、お年寄りの方たちを助けるという仕事に携わっているから、逆にお年寄りに教えられて成長できたということも大きいのかな。

これからもその気持ちを失うことなく、毎日を積み重ねて、自分の荷物を増やしていって下さいね。
荷物が増えることは、最初は背負うのが大変に思うけど、すぐに平気になるものです。多いほどいいと思うな。
ビバ、永遠の少年!

早くホームズさんが、利用者さんのリハビリに汗を流している姿を見たいです^^
素晴らしいどんぐりの里を、もっと発展させて下さい。
楽しみにしています。

ハニフラ さんのコメント...

サラロンさん、仰る通り!施設より、まずは人。
もちろん、ボロっちいよりは、快適で綺麗な方がいいけど、それはまず心があってのことですよね。
そうでなければ、きれいな新しい施設も、冷たい、よそよそしい場所になってしまう。

やってる人間が「楽しい、天職」と言ってくれれば、安心して気兼ねなく頼れますもんね。

キャベツは、けっこう淡々としてるんですよ。
でもふと気づくと足に手をかけてたりして。
お年寄りにはちょうど良い距離感を心得ている感じがします。
けど、渋い味のサラちゃんもメルヘンなロン君もバッチリ向いてる気がしますよ。

我らが年をとるまでに、増えてほしいですよね。
私なんて未婚だからなおさら切実だわ・・・

ハニフラ さんのコメント...

むつきさん、お祖母さま102歳でご在宅!?
素晴らしい〜!!
夫様のご両親といい、理想ですよね。

毎日元気にまいろちゃんと駆け回ってらっしゃる自称インドアマダムのむつきさんも、きっと将来はそんな理想的な老後を過ごしておられそう。

素晴らしい施設は絶対に増えてほしいけど、家で最後まで過ごせるのが本当は一番ですものね。

いぬキャラメル さんのコメント...

こちらにもお邪魔します♪

私も病院勤務、それもリハビリ職員なもので
いろんな施設の様子を見聞きする機会が多いのですが、こちらは素晴らしいですね!
ワタシ、入所待ちしながら(?)働かせて頂きたいデス!もちろん食事付きで。

在宅介護はそれぞれの御家庭の事情によっては負担が重すぎる場合もありますが、じゃあ施設に…となったところで選択肢が限られていて歯がゆい思いをすることが多いです。
敬老の日なんてものがある国なのに何故こんなにお年寄りに我慢させるのかと憤ることもあるわけです。

叔母様方のどんぐりの実がやがて大きな森になりますように。

大根 さんのコメント...

この記事・・大事に読ませてもらっていたのです。。

あたしにはご存知息子が二人居ますが・・きっとこちらに帰ってこないでしょう。。
だから・・自分達の老後を考えた時・・住むところはターミナルケアまでしてくれるとこがいいよね。。と思ってます。。
息子が身近に居ても同じかも。。

とりあえず・・自分の老後より・・母たち(実母&義母)ですけど。。

すごくいいところですね。。
将来あたし・・行けないかしらね。。
キャベツちゃんがいるのがいいな!!
年取ったらU^ェ^U と暮らせなくなるだろうから・・
きっと寂しくって泣くよね。。
こういう施設に居てくれるといいな。。

ぴっぴ さんのコメント...

お久しぶりです~。
素晴らしいところですねぇ。
ご飯がおいしいというのは重要です。
犬がいるところというのがまた…。
私も予約したいくらいです(笑)

私は親の将来のことをぼんやり思うようになりました。まだまだ介護とか具体的には浮かんできませんが、いずれ訪れるであろうことと認識するようになりましたね。あと相続とか色々?元気な時じゃないと話し合えないことも多いのでそろそろ家族会議みたいなのをしてもいいかもしれないと考えておるところです。

うのまま さんのコメント...

こんばんわ、初めまして。
Dog Actuallyから飛んできました。

素敵な施設ですね。
細部にまでやさしい気持ちが込められて
いて、滞在されている方々の笑い声が
聞こえてきそうです。

全国に同様の施設が増えていけばいいな~。

ハニフラ さんのコメント...

いぬキャラメルさんはリハビリのエキスパートでいらっしゃいましたか!
大学病院にいた頃は、リハのスタッフと接することは殆ど無く、リハビリそのものにも興味もなかったのですが、その後働いた病院は、急性期病棟・回復期病棟・特殊疾患病棟がある病院だったので、リハカンも多く、密接にリハのスタッフと話し合いながら治療をしていました。リハ科の人たちは皆仕事に情熱を持っており、本当に頼りにしています。
いぬキャラメルさんは、そんなお仕事をされていたんですね。尊敬・・・
いぬキャラメルさんなら、どんぐりも大歓迎です!(て、私職員じゃないですが^^;)

お年寄り、それからもっと大変なのが、もう少し若いけれど、介護が必要な人たちです。介護保険も受けられないし・・・
いろんなしくみが、もっと充実していけばと願います。

ハニフラ さんのコメント...

大根さん、ほんとにお返事が遅くなっちゃってすみませんでした。

老後がどんなものになるのかは予想が付かないだけに、いろいろ不安もありますよね。
「老後」と呼べる年齢まで自分が無事に生きているかどうかも確証はないわけですし。
そうっ、まずは自分たちの親の介護ですね、順番として。

ほんとに、犬好きは年を取ったら、犬と暮らすこと自体を諦めなきゃいけなくなるのがつらい。
例えば好きな対象が車なら、高齢になっても、乗れはしなくとも手元に置いておく、とかはできるのに、不公平だなあ・・・と思ったりすることもあります。

そんな時、自分たちだけの犬でなくても、そばにいてくれるならほんとに嬉しいことです。
ただいてくれるだけで、ね。

ハニフラ さんのコメント...

ぴっぴさん、お返事が大幅に遅れてすみません。
予約!?さすがにまだ早すぎますって(笑)
自然に囲まれてて、ご飯が美味しくて、犬がいて、一生懸命みてくれる職員さんがいてくれれば、極楽だなあと私も思いますし、入居者さんたちもそう言ってました。

そうそう、元気な時だからこそ話せる大事なことってありますから、先を真剣に見据えて家族会議って、必要ですね。
でもぴっぴさんのようなお若い方でそこまで考えておられるって、そうはいないと思いますよ。
私も見習って、早速母ともうちょっと真剣に会議してみようと思います。

ハニフラ さんのコメント...

うのままさん、はじめまして。ようこそいらっしゃいました!
なかなかのろのろしか更新しない怠け者ブログですが・・・^^;

どんぐりのこと、そのように言って下さってありがとうございます。
身内ながら、本当によいところだと思えたので紹介しました。
全国には、このようなところもきっといくつもあるはずですよね。

仰る通り、こんな施設が増えていくといいなと思います。
自分たちにも関わる事ですしね。

RuMi さんのコメント...

ハニフラさんご無沙汰してます!
四万十のお暮らしにも慣れていらっしゃいましたか?
久しぶりにブログにお邪魔しました。

前回のセミナー、私、競技会の前日で行けませんでした。
ハニフラさんは行かれましたか?

私も老後の事をシュミレーションしたりします。
こちらの叔母様達のどんぐりハウスはとても素敵ですね。
こういう老後をおくれたら、どんなにか幸せでしょう。
うらやましいです。

さて、このとこの私は、お友達に『回遊魚』と言われ、なるほどこんなんじゃあいけないな~と反省しているところです。
嘱託審査会の前一月、すっかり体調を崩しました。

年齢的にもアレも気になりますし、女の曲がり角的思考をふまえ、日々をおくらないとと思っています。
きっとアレが明けるとまた第二の人生なのでしょうね。

お仕事の話もまた聞かせくださいね。

ハニフラ さんのコメント...

RuMiさん、ご無沙汰してます!
せっかく久しぶりに来て下さったのに、お返事遅れてまことすみません。

いやいや私も、急な用事で前回のセミナーは行けなかったのです。
行き始めてからははじめての欠席です。
RuMiさんも来られなかったのですね。

RuMiさんは日常生活にも全然手を抜かないから、知らない間に体に疲れがたまってしまうかも。
チビだまちゃん達の訓練も、頑張ってらっしゃいますもんね。
ちょいちょい、日記を拝見してますよ−。

次回のセミナーの時は、ゆっくりお話しできるといいなあ。
うちもソフィ&ルースも世間ではシニアと呼ばれる年齢になり、私も「ええ年」になりました。
ガディ爺さんは、ゆっくりゆっくり年を重ねています。
つもる話もあるのですが、なかなかチャンスがないですね。

今度お会いできる時が、ほんとに楽しみです!

大切な事 さんのコメント...

どんぐりブログ初めて拝見しました。
実は私はどんぐりの職員なんですよ
職員がゆうのも、なんですが、。。。
利用者 入居者は勿論、職員に対する思いやり、共に働くことで辛さや嬉しかったことetc***
仕事だからと割り切るのではなく、本当の共感を大切にするアットホーム的過ぎるので、ここは、あたしの誇りの場所なんです。

ハニフラ さんのコメント...

大切な事さん、はじめまして、コメントありがとうございます。
おお、どんぐりの職員さんでいらっしゃいましたか。

単なる仕事の場所ということだけではなく、「誇りの場所」・・・
そんな気持ちで働く、大切な事さんのような方々こそ、どんぐりの宝なのだと思います。

これからも、職員の方々も、利用者の方々も、共に誇りに思える場所に、どんぐりを育てていって下さいね^^#