またパンクした。
(始めてのパンクはこちら)
それも高速道路で。
空気圧も、その1週間前に高速走行向けにちゃんと調整したばかりだってのに。
・・・・・
8月の終わりから9月半ばまで、例によって信州に行ってた我が家。
その間、私と愚弟は、それぞれの用事に合わせて大阪ー信州間を行ったり来たり。
その日私は、明け方(4時前)に信州を出発し、そのまま病院に直行して仕事という予定だった。
前の週は、雨は降るわ濃霧は出るわで、かなり道中恐ろしかったが、今回は冬のような寒さながら、夜空いっぱいに星がきらめく、さっぱりとした天気。
快調にオンボローバーをとばしていた。
走レ走レ
予定通り中央道を抜け、名神に入ったところだった。
急に左後方で、バン!バン!と激しい音がした。
何も路上には落ちていなかったし(もう明るくなって路面もよく見えていた)、何かを巻き込んだにしては音が大きかった。
これはもしや、パンクか?
このまましばらく走っていると、急にハンドルが取られるのか??
いや、それにしては今はまったくの正常だが・・・
ともかく、次のエリアには入ろう。念のため、減速して左を走ろう・・・
と、左車線に入った。そして、アクセルをゆるめて90km/Hほどまで減速した。
左に入って1分も走らないうちに、いきなり挙動がおかしくなった。車体後方が激しくブレる。
ああ、やっぱりパンクだ。左に寄っておいて良かった。
幸い、ランドローバーのエンジンブレーキは素晴らしくよく利く。
フットブレーキを使うことなく速やかにスムーズに減速し、なんとかハンドルのコントロールが利いている間に路肩に寄せて停車することができた。
とりあえず、ほっとひと安心。
とは言え、あいにくずいぶん路肩が狭かった。
車線にはみ出すことなく止まれたものの、すぐそばをさっき私が追い抜きまくった大型トラックが轟音をあげて通っていく。
本当はすぐ車外に出るべきだったのだが、やはり少し動揺していたのだろう。そのままJAFに電話した。
それから、携帯とJAF会員証と、水筒を抱えて車外に出た。
んで、さらにガードレールの外へ出た。足下には急な土手が続いており、100mくらい下に工場が並んでいたから、もし足を滑らせるとそこへ転がり落ちることになりそうだった。
折り返し電話してくれたJAFのお姉さんが言うことには、到着まで35分くらいかかるらしい。
私はこういう場合に待つのは全く平気なのだが、今回は二点、重要な問題があった。
1.病院の勤務時間が迫っている
2.オチッコタンクが満タンである
1.はまだいいとして(いいのか?)、2.は大いに問題である。
しかも、寒い。フリースを羽織っておいて良かった。水筒のお茶もぬるいが、無いよりずっといい。
いざとなったら、この大自然が(工場地帯だけど)広大なトイレだ!と腹を決めた。
だいたい30分ほどで、JAFのお兄さんが到着。
取説をちょくちょく読みながら、手際よくスペアタイヤと交換してくれた。
きびきび働く後ろ姿が光り輝いて見えたのは、朝日のせいだけではないだろう。
感激して、病院の心配も、オチッコタンクの心配も、ふっとんでいた。
修理完了後、なかなか本線に合流できないでいると、
「交通量も多いので、レッカーを前に回しますから
ついてきて下さい」
と親切なお言葉!
さすがJAFがライトを回して右へ合図を出すと、トラックも車線を空けてくれる。すんなりとレッカーについて合流できた。
お兄さん、ありがとう!なんて頼りになるの。
(お兄さんというか、絶対年下だけど)
すぐ先が高速降り口なので、JAFは窓から手を伸ばして大きく振ってくれつつ、さっそうと降りていった。
アクセルを踏み込み、出口の方へと離れていくJAF車にかろうじて並び、頭を下げると、お兄さんはちゃんとこちらを見て手を振ってくれていた。
JAFが利用者に感謝されるのは、困ったときに飛んできて救ってくれるということのみならず、こういう「良かったですね、気をつけてね」という暖かいコミュニケーションがあるからだろう。
実は、JAFに入ったのは今年3月。
JAFに入らない限り、雪の信州には行かない!と母が言うので、入った次第。
お正月にはJAFなしで雪の信州に行ったんだけどね。
ああ、しかし汝親の言うことに耳を傾けるべし。
本当に助かった・・・
それから、JAFが来るかなり前だが、私のずいぶん後方にも、もう一台、路肩に車が停車した。
あれも故障車か?単なる休憩か?ともかくお仲間がいてちょっと安心だわ、と嬉しくなる。
しばらくして見ると、どうも工事関係者らしく、反射板付きのタスキを着けた、ヘルメットの男の人が降りている。
しまった、この辺これから工事で車線規制のかかる区間か?
実際、あちこち工事車線規制だらけだし。
どちらも間違いだった。
『故障車』の表示を出した(たぶん。実際に表示を前から見た訳じゃないので。でも何か電光表示板は立っていた)道路公団の車が来てくれたのだ。
くだんの男性が、ずっと旗を振り続けて、走ってくる車に注意を促している。
いつから振ってくれているのだろう?
ずいぶん前から車は止まっているのに、JAFが来て私に心の余裕ができるまで気づかなかった。
もちろん、私の安全のためというよりは、二次災害を避けるのが最大の目的なのだろうが、感謝と、申し訳なさとで胸がいっぱいになった。
そして、私という個の安全、後ろから走ってくる他の大勢の安全、その両方のために、早朝からこうして働いてくれている人がいるんだと思うと、社会っていいものだなあと、心の底からしみじみと感じたのだった。
ところで、二大問題の顛末は?
1.病院は30分ほど遅刻した。
(直るまで1時間以上かかった)
2.パンク前からの予定通り、養老SAで
オチッコタンクは無事空にできた。
そんなわけで、総合的には万事順調に大阪へ着けたのであった。
「『万事順調』?」「・・・」
で、今、我が愛車の後部には、スペアタイヤの代わりにこんなものがついている。
よろしければ、クリック拡大どうぞ。
車内からリヤガラス越しに。
横から。上の方が破裂してます
タイヤの中ってこんななんですね。
怖いですね。
今度信州へ行く直前に、タイヤ5本全部を新品に買い換える予定である。
・・・予定であった。
うええん。
人生は予定外のことだらけ。
11/02/2009
パンクローバー
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14 件のコメント:
おおっ、待ってました.パンクのお話し。
高速上だったんですね。さぞ怖かったことと思います。
しかし、タイヤってそんなに頻繁にパンクするのだとは思ってもいませんでした。なにが原因だったんでしょうね。私は車を運転しだしてもうすでに20年以上、一度もパンクの経験がありません。
その20年以上前に、自分の車を持った時点でJAFに入会しました。ハニフラさんが近頃入られたと知ってそれにもびっくり。今まで何も問題がなかったのか、それとも問題を解決する自信があったのかしら。JAFの方って本当に親切で気持ちのいい対応をして下さいますよね。
ともあれ、無事にお仕事にも行かれ、おしっこ(笑)の件も解決したこと良かったです。
最後の三行、気になります・・・。
むつきさん、パンクした時は、実は全然怖くなかったのです。
後輪が流れる感覚は、大阪での数少ない積雪時に経験しているのと同じでしたし、なにより、衝撃音がした時点である程度心構えができていましたから。
それより、真っ先に頭に浮かんだのは「仕事に遅れる!」
次に、「も、漏れる!!」
ほんと〜に、本文のまんま(笑)
病院の時間はまあいいとして、なんて書きましたが、けっこう気の小さい私、遅刻は苦手なのです(その割によく遅刻しますが)。
いや〜パンクって、そうそう起こるものではないでしょう(苦笑)
私も運転歴は20年あまりですが、去年のパンクが初めて。
踏み釘は父から散々言われているので、道の端などの釘が落ちていそうな場所は踏まないようにしていましたし、高速走行時にも、路面には注意を払っているつもりだったのですが。
なんでパンクしたのか、分からないんですよ。高速走行前には必ずタイヤチェックもしていますし。
と言いつつ、タイヤ、けっこうチビてますね。
えへへ、JAFに入っていなかったの、常識外れですよね〜。
父が生きていた頃は家族会員だったので、ずーっと入っていなかったわけではありません。
父が亡くなり、家族会員が消えてしまった時に、この際JAFをやめてJRSにしようかと手配しかけて中断したりしているうちに、何年も裸で走っておりました。
>今まで何も問題がなかったのか、それとも問題を解決する自信があったのかしら
問題ありまくりですって。なんせボローバーですから^^;
私には問題を解決する自信などありませんが、近畿圏ならば、弟がバイク好きなおかげで、クルマ関係の強力な友達ネットワークがありまして。
ほとんどはそのネットワークに助けてもらっていました。JAFも素晴らしいですが、友人にはかないません。
でも、今回のような場合にはお手上げです。入ってて良かった〜。
むつきさん、気になりますですか〜〜?
ホントにもう、難儀なことです。
近々書きます・・・(T T)
これはこれは激しいバースト
RVタイヤのこんな激しいのは初めて見ました
そちらの都会道路でもパンクなんてあるんですね
こっちの田舎道路でも滅多にないですけどね
何事も無く良かったですね
「社会っていいものだなあ」というくだり、あったかい気持ちがひろがりました。ともすれば不満ばかりに目がいって、感謝を忘れがちではないか? と我が身を振り返りました。
パンク時の対処はお見事。ハニフラさんもオチッコタンクも(笑)ご無事でなによりでした。
Kyokoさんのところで書いていらした「うちは車ですよ〜」のお話ですね。
何が起こったのかしら〜。楽しみなような怖いような。
それにしても落ち着いた対応、素晴らしい。
犬達が怪我をした時といい、ハニフラさんの落ち着いた態度って「すごいっ!」の一言です。
かっこいい〜。
jick-jickさん、激しいでしょう〜?
私もパンクをそんなに見てるわけじゃないので、「パンクってこんなになっちゃうんだ」くらいに思っていたのですが、車関係も含めて、見た人が皆絶句するので、激しい方なんだと認識しました。
このパンクした現場は大阪ではなく、小牧の辺りです。
中央道から小牧jct.に入って少しの、村中東というところでのできごとなんですよ。
周りには工場は多かったですが、まあこちらは高速上なので、関係ないですよね。
ほんと、無事だったのは感謝してもし足りません。
何でパンクしたのか分からずじまいなんですが^^;
わあBunさん!お久しぶりです!
私も普段は、不平不満が多くて反省です。
困った時に人に助けられると、感謝の気持ちとともに、消え失せていた謙虚さが多少なりとも戻る気がします。
その時の気持ちを持ち続けられればいいのですが、なかなか・・・
オチッコタンクは、ほんとに危ないところでした〜。
この歳で情け無いことです。とほほ。
あがさん、ええ、ええ、そうです、Kyokoさんちで書いてた一件です。
むつきさんにも宣言しましたが、近々書きますね。
(宣言しておかないと、いつになるやら分かりませんから・・・)
落ち着いた対応だなんて、嬉しいやらお恥ずかしいやら。
いやいや、落ち着いてられる状況は限られてます^^;
ケガは仕事柄慣れていますし、今回のパンクは心構えができていたから。
いきなりだったら、絶対パニックですよ〜。
ですので、もし『かっこいい』なんて過分な誉め言葉を頂けるとしても、チョ〜〜狭い範囲に限られています(笑)
あああっ!いつの間にか更新されているっ!
なるへそ、車でしたか。
そりゃカメラよりは怖いですよ、しかも日本の高速は幅が狭いし。
うちの先代車のカングーが事ある毎に走行不能になり、一体何度保険会社の世話になったことか。
しかもその保険、年間6ユーロ(800円弱)のオプションで緊急保険(JAFみたいなもの)が付けられるという優れものでした。入ったときは全然そんなこと気にもせず、なんとなくつけたものでしたが結局そればっかり使い充分元が取れました。
しばらくたってしっかりと保険内容を読み返してみたらレッカーや整備員をよこしてくれるだけじゃなく、自宅から遠い場合には宿泊代や移動費、代車、さらには運転代行者などなどいろんなものがカバーされていてビックリしました。
昔日本で車に乗っていた頃なんて全くそんなこと気にせず運転していたので、やはり若かったなぁと思います。
でも今でも年金をかけていないのはそろそろ無謀といわれそうな年頃ですね。
定年のない職とはいえ、老後やもしものことを考えねば。
ううう、パンクもオチッコタンクも、
どちらも大変でしたね・・・
ご無事でよかった~~~!
パンクしたタイヤ、凄まじい状態ですね
まさに「破裂」!!!
我が家の車の後輪も今ちょっと気になる傷をつけてしまってて、いつパンクするか心配しつつ走ってます。
Kyokoさん、ふっふっふ、忘れた頃に更新です。
車、ツイてないです、このところ。
いや、パンクくらいなら、Kyokoさんのカメラ破損事件の方が辛いのですが・・・
この後、もっと悲しいことになりました。
それを昨日書こうと思って、結局書けませんでした。
明日書こうと思ってはいるのですが〜。当直明けで、ほんとに書けるのか、私?
保険は一番いいのをかけているんですが、友人ネットワークで解決する方が良かったので(保険料の関係とかで)、飛び石で欠けたフロントガラスの交換くらいしか使っていないんですよ。
保険は本当に賢く使わねばなりませんね。たぶん、私はけっこう下手な使い方していると思います。
でもね、資料を集めて読んでも、こんがらがるんですよ〜、保険。
もう面倒くさくなって、脳神経外科学会の団体保険に入ってお茶を濁すいい加減さです。
年間800円弱でそのような素晴らしいオプションがつくのですか!
いいなあ。宿泊代ですって?運転代行者ですって?800円弱で!?
うちの保険、どうなんだろう。代車は使いましたが、代行者も状況次第でつけられるのだろうか。
電気代や水道代を節約するより、保険の見直しをする方が、出費は大きく減らせると、昔読んだ資産運用の本に書いてありました。
(あ、運用する資産などないんですが、社会勉強と思って読んだだけです)
ロードサービスは、JAFよりもJRSの方がサービス内容はいいので、乗り換えようかと思ったのですが、なんやかんやしている間に結局JAFに戻ってしまいました。
まあ、JAFであれJRSであれ、お世話にならずにすめば一番なのですがねえ^^;
ルフュママさん、パンク、タイヤのザマを見ると大変そうなのですが、実際の危険度の割に、たいへんさはそれほどでもなかったのです。
とにかく、オチッコタンクはピンチでした〜!
破裂しなくて良かったです。
ルフュ家の車もですか?
タイヤは命に直結しますから、しっかりチェックしてもらってくださいまし。
窓が閉まらない、とかは別にいいですが、タイヤは怖いですからねー。
あのパンクがいきなりだったり、減速していなかったりしたら、私はこうしてブログを書いていないでしょう。
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