ミヒャエル・ゾーヴァ展に行ってきました。
風刺の効いた、でも説教臭くない彼の絵は、これ以上ないほどに私を惹きつけます。
イベントに対するアンテナが朽ちてる私ですが、今回はたまたま知ることができ、今日の幸せな時間を持つことができたのでした。
会場はあいにく京都。
出不精の私には果てしなく遠い・・・
(乗り換えが増える時点で限りなく遠い)
でも、行った甲斐がありました。
京都伊勢丹の中の小さな美術館でしたが、たっぷり2時間堪能しました。
意外に人が多く、ちょっとびっくり。
会場にいる間中、嬉しくて嬉しくて、思わず声を漏らしてうふふと笑いたくなるのを我慢しながら、行ったり来たり。一度過ぎた絵も、また戻って観たくなるのです。
特に、海にまつわる大きな油絵のコーナーでは、息がかかりそうなほど近くで観ても、反対側の壁に背中が当たるほど離れて観ても、素晴らしかったです。
おこがましいことを承知で言えば、彼は、『本当に』絵が上手だと思います。
線に、力強さというか勢い、自信があるのです。思い通りに描けていないのをごまかした絵で感じられる、ためらいやブレがありません。
この人には、私がどうひっくり返っても敵わないな、としみじみ思いました。 目録から(アトリエの写真)
ミヒャエル・ゾーヴァはポスターや、「エスターハージー王子の冒険」「ちいさなちいさな王様」といった絵本の挿絵で有名ですが、映画の美術関係(「アメリ」の絵や「ウォレスとグルミット」の背景イメージなど)の仕事もしているそうです。
なんて容量の大きい画家でしょうか。
深い緑や青が多く使われる絵なので、一緒に行った母は最初、なんと陰鬱な絵だろうと思ったそうです。
ほどなく、老眼鏡を取り出して見入っておりました。
はっきりした絵柄なので、好みは分かれるかも知れません。
でも、私はお勧めしたい画家です。
お時間あれば、ちょっと試してみられては?
関西では12日(日)まで。
関東では横浜で9月にあるようです。
会場に入ったら、彼のこんな挨拶文に迎えられるでしょう。
『私の展覧会に来てくださったことに大変感謝します。 家でのんびりなさっていても良かったのに。』
ちなみに、私は明後日仕事が終わったら、買い損ねた絵を買いにもう一度行く予定です。
果てしなく遠い京都まで。
7/08/2009
恋におちて
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