前回、冬らしくないとぼやいた後に寒波が来たそうだ。
が、四万十までは辿り着けなかったらしい。
ずっと春のような過ごしやすい気候で、蚊は飛んでいるわ、梅より先に桜が咲くわで、やっぱり変な冬である。
もちろん蛙も鳴いている。
夜と朝だけはぐっと冷え込み、かろうじて冬の体裁を保っている。
地面にも緑が増え、めえ太は大喜びでウバメの段に繰り出すが、本当の春ほどは草が伸びきっていないので、たらふく食べるというわけにはいかない。
食欲の矛先は、木の枝や皮や花に向くことになる。
その食欲のさまを動画でどうぞ。
ふきのとうも、気づいたらかなり開きつつあった。
開いていないものをいくつか摘み、天ぷらにしていただいた。
2月9日の夜、仕事から帰りに四万十川を渡ろうとしたら、川面一面の灯り。
しらす漁である。
車を橋のたもとに停め、橋の真ん中まで歩いて行ってなんとか撮ろうとしたが、ものすごい強風でみるみるiPhoneが氷のように冷たくなり、動作しなくなった。
川へ吹き飛ばされそうになりながら頑張って撮った動画も写真もほとんど保存できていなかった。
ウナギは、急激に数が減少しており、レッドリストに載ったそうだ。
そんなウナギの幼魚シラスウナギを捕ってもいいのか気になっていたが、先日詳しい話を聞くことができた。
夜間、川面を泳ぐしらす(つまようじほどの小ささ)を一匹一匹、小さな網ですくって捕るのだそうだ。
それを養鰻場に持っていき、一年以上かけて養殖し、食用にするとのこと。
詳しい話をしてくれたのは、外来にみえた患者さんだ。
あの寒風吹きすさぶ中、船の灯りを頼りに、あるいはウェーダーを着て水に浸かり、川面に目を凝らすシラス漁は
「もう目もかすむし肩も凝るし、きっついよ」
そりゃちっとも血圧が下がらないわけだよ・・・と苦笑すると同時に、一網打尽にする漁でないことにほっとした。
漁期は毎年この時期の一ヶ月ほどだという。
四万十のウナギは名産として、昔から親しまれてきたそうだ。
この、地道な昔ながらの漁法がどの地域でも守られていたなら、密漁などが行われなかったなら、もしかしたらウナギはレッドリストに載らずにすんでいたかもしれない。
(捕り方の問題だけではないだろうけど)
日々頂く食べ物の背景を知ることは、とてもとても大事だと、ほろ苦いふきのとうを口に運びながら思ったのであった。
4 件のコメント:
めえ太…(笑)
アニュー君が近くにいるみたいで嬉しいアングル動画だった(^^)
そうですね。
私たちは日ごろ口にする食べ物の背景を気にしなさすぎているなと思います。
そんな事を言って、ふきのとうが食べたくなってしまいました。
その方の血圧が下がりますように…。
黒みつさん、アニューのシーンは近すぎて、口の中とかダメな人もいるかもなと少し心配してました。
そう言ってもらえてなんだかホッとしました^^
めえ太の被害はけっこう大きいですよ〜
namiさん、現代はそういう現場からの隔たりが大きいですものね。
ふきのとうはどんどんとうが立ってしまう上に、鶏たちが食べているのか、いつの間にか減っていました。
血圧のご心配、ありがとうございます!
が、寒い、疲れる、肩が凝る、ではなかなか厳しいです(T T)
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