11/26/2011

秋休みーお洒落編






なにごとにもめりはりというのは大事なものだ。




初日の朝はそこらじゅう一面の落ち葉が美しいと思ったが、愚弟と手のひらをひりひりさせながら一生懸命掃いた翌朝、枕木の小道と、周りの落ち葉がくっきりとコントラストを描いた様もまた見事であった。


ウェルも晴れ晴れとおちっこ中である。

いま血尿が出てもぜんぜん分からんな。




多くの犬達は落ち葉が大好きだ。
うちの犬も同様で、とっぷりと幸福感に包まれているようだ。


うまい具合に、グローネンの長毛に落ち葉が好き放題ひっかかる。そして一度からまったらなかなか落ちない。

せいだして枯れ葉をまとおうとするホ坊。
枯れ葉のカサカサ言う音だけですのでご安心を。



たしかに黒毛に落ち葉はよく映えるから私も見とれるけれど、一日の終わりにはえらく難儀なブラッシングが待っている。

枯れ葉ルックのお洒落に関心があるのは若者だけではない。

おっさんルースも負けじと枯れ葉にまみれる

さらにまぶし中

コンナモンカナ

大満足のごようす。

ボクタチ、カッコイーー

さあ、それはどうだろう。




枯れ葉の落ち葉のと言っているので、一本だけ樹の紹介を。


この大木は山桜で、「父の樹」である。
父自身はこれが咲くのを見られなかったが。

馴染みの植木屋さんが、頃合いを見て手入れをしてくれるので、年々元気に大きくなっている。




枯れ葉とたわむれさせてるだけというのも締まりがないので、黒犬達は日に2回は散歩に出かけた。


愚弟が連れると、犬達がさらに小さく見えるからいやだな。

アッパク感…

結局犬達は散歩に行くか、落ち葉に潜るかして、おおむねだらだらと過ごしたのだった。




夜はさすがに冷え込む山。
夜食を食べつつふと振り返ると、愚弟の肩掛けかばんがチワワたちに大人気だった。

かわいいじゃないか

愚弟、鞄をチワたちに捧げることに決めたという。

フラよ、自分の売り込み方を知っているな。

どうか私にも教えておくれ。




チワワといえば、この日は、彼らを大きめの岩のぼりにチャレンジさせてみた。


登るのはいいけど、岩肌はしみ入る冷たさらしい。

チベタイ!

フラものぼろうね。

無理強いではなく、「いいね!」と誉めてるところ。

後でこの写真を見た愚弟が
フォレスト・ウィテカーに似てる・・・」


それから、彼女は「フラスト・ウィテカー」と呼ばれるようになった。




なにがお洒落編だか分からないが、黒犬達なりの(落ち葉の)お洒落について語った、ということで。

11/21/2011

秋休み初日

今年の秋休みは、格別のことはなかったので、日記のようにつけよう。




さて、だいぶん平均年齢の高い親子3人、間延びした川の字になってぐっすり眠った翌朝。

明るくなってみると、雨は上がり、まだ鮮やかな色を残した落ち葉が全山を包んでいた。


湿気を含んだ落ち葉は、命が通っているかのように美しい。
濡れ落ち葉は、掃こうとするからやっかいなのだ。
あるがままに眺めるべし。


さすがに犬達の息は白いが、寒いとはとうてい言えない。
数年前の同じ頃は、落ち葉はすべて土と同じ色に変わり、地面には立派な霜柱が立っていた。
今年は暖かいのか、温暖化で徐々にそうなのか。
毎年この頃に来てみよう。






昼の間にいろいろ仕事をした。


焚きつけを集め、雨と霜で濡れた薪を乾かす。
なぜだかルースが薪の番を買って出る。

ボク見張ッテマス

ムン

何カ飽キマシタ…


お風呂の修理に来てもらう。


犬の散歩に出る度に同じ鹿の群れに出会い、しかも我らがややこしいルートで歩くから、同じ群れに何度も遭遇して、うっとうしがられる(たぶん)。


その割に一枚も鹿の写真が撮れておらず、コンデジもそろそろ買い換え時だと決意する。

鹿の写真(のはずだった)。
カメラが作動せず、待ちくたびれた鹿は去った


などなど。


それから、綺麗ではあるけれど、湿った落ち葉がデッキや枕木の上に積もったままだと木が朽ちるので、除けないわけにはいかない。
弟と手分けして、落ち葉掃きを行った。
こうなると、やはり濡れ落ち葉はやっかいであった。

言ワンコッチャナイ




トドメとしては、ウェルとホープがピーピーであった。
長旅がこたえたか。

はじめは優雅に落ち葉などつけていたのに


彼らのお尻の毛を何度も洗う羽目になった私も後半ピーピー泣いた。


落チ葉ガ椅子ニ座ッテルヨ

悪いね、そんな風情じゃなかったんだよ、ホープ。

秋休みをもらう


先週末、秋休みをもらって信州に行っていた。

スズメバチのいない時期しか行けなくなってしまったので、こういう中途半端な時期である。
まあ、その方が人も少なくてちょうど良いのだが。

日程は10日の夜中〜15日夜中、と計画した。

しかしなにせ四万十から長野であるから、長距離もいいところ。
当然、大阪の家でいったんピットインすべきだろう。


仕事を終え、同僚の飲み会(私は飲んでない)に一時間だけ参加してから四万十を出たものだから、大阪到着は11日の明け方。
(おまけに事故で高速が一部通行止めになっていた)

大阪到着直後おおあくびのホ。分かりやすいやつめ。

家で一時間ほどお茶を飲んだり犬達に足を伸ばさせたりしてから、すぐに出発し、運転手は大阪から合流した愚弟に代わって私は爆睡、という予定だった。

このように。




ところが、到着してみると、あまりにも愚弟がぐーすかぴーと気持ちよさそうに眠っているものだから、起こすのが気の毒になり、つい母と私もソファで眠ってしまって、目が覚めたのは5時間後。

いつもより長時間眠ったという愚弟はもちろん、私ももうすっかり元気回復である。
運転できてしまうくらい、復活である。

それだけ寝過ごしたわりには慌てず騒がず、お昼ご飯もしっかり食べ、信州に到着予定時刻だった頃に大阪を後にした適当家族であった。

イイ加減ナ…




当然到着は夜。

既に暗くなっていたのに、農協でワインだのチーズだのお菓子だの、買わなくてもよいものまであれこれ買い込んでさらに遅くなった。
山の家は標高1400mを越える位置にあるので、ただでさえ寒いのだが、雨まで降っていた。
たくさん買い込んだから荷物も余分に増えている。

疲れた体にむち打って、なんとかすべて家に運び込んだが、その間、嬉しそうに木々の間を全力疾走する犬達を見ると、疲れも吹っ飛んだのは私だけだっただろうか。




夏の間に焚きつけを集めておかなかったからその晩は薪ストーブが焚けなかったし、ゆっくりつかるつもりだったお風呂は故障していて入れなかったが、幸せな気持ちで床についた。

秋休みにカンパイ!


なかなかスムーズな滑り出しの秋休みである。

フン

11/08/2011

菜園の盗っ人

今回は写真がやたら多くて少しうっとうしいかもしれませんが、パラパラ漫画のような感じで楽しんで下さい。




昨夏、門先の工事のついでに小さなキッチンガーデンを作ってもらったのに、苗木を植えるのと土壌改良に追われて、なかなか野菜作りにまで手が回らない。

いちおう色々育ててはいるが、世話が行き届かないので、たいてい我らより先にバッタの口に入る。
朝に夕に、おんぶバッタどもを竹藪へぽーいぽーいと放り投げているけど、追いつかない。

投ゲルナヨ!

来年は虫よけネットを張るぞと決心している。




それでもバッタが手を(口を?)出さないプチトマトやキュウリは、無事我らの口に入る・・・はずなのだが、それがどうも様子が変なのだ。

もうすぐ熟れるね〜と母と話して、翌日も、そのまた翌日も、「もうすぐ熟れるね〜」・・・
気がつくと、ずっとそう言い続けている。
もうすぐ、まではこぎつけるのに、「じゅうぶん熟れたから食べよう」にならない。


ようやく、なんだかおかしい、と気がついた。

監視を強化してみた(要するに実の数と位置をしっかり覚えただけ)。

そこで初めて、ほどよく熟れた実が何ものかに先に採られていることが判明したのだ。
確かに昨日までここにあったはずなのに。
明日くらいには十分熟れて食べ頃だと目をつけていたのに。


そしてそういう目で見ると、犯人はわりとすぐに分かった。

ウェル、君だ−!

ウッ


ウェルは離乳食から生食で育った。
そのせいかなんだか知らんが、子犬の頃にトマトなどをくすねてはこっそりクレートの奥に持ち込んで食べ、おかげで布製のクレートにカビが生えた。

で、三つ子の魂百までのことわざ通り、5歳になっても野菜をくすねては食べているのだ。
変わったのは、買い物袋からではなく畑からそのままくすねるようになったこと。

叱ったことはないのに、トマトをもいで食べる時も、人の目を盗んでこっそりする。
我らが見ている時は、「トマトちょうだーい」とおねだりはしても、自分で採ろうとはしない。

クダサイナ

人間の気が逸れた隙を狙って、すっと近づくのだ。

ソ:サッ、早ク、今ノウチヨ! ウ:ラジャ!

ウ:現場ニ到着! ソ:ヨシ、任務ヲ遂行セヨ

任務遂行中↓





任務完了!


一度、顔を傾けて口を開け、まさにトマトをくわえようとしたその瞬間に母と目が合ったときは、すぐさま口を閉じ、そのままじっと固まって息を潜めたらしい。

固まっている現場↓


バレバレやっちゅうねん。




でも先日は、目の前の誘惑に勝てなかったもよう。
朝食用に収穫したばかりのキュウリを、大胆にも、母のエプロンから強奪していた。
皆が笑っているので、ふてぶてしくその場で食べ始め、悦に入ったその顔は先日の黒犬ハロウィン動画に採用されたのであった。

その後、半分食べたところでキュウリは回収され、他の犬達の口に入ることとなったが、ウェルが一番たくさん食べたことは間違いない。

犯行写真↓

ある休日の朝

ウ:ン?アレハ・・・

ウ:アレハモシヤ・・・

スンスンスン

きゅうりダ!

デモ取ッチャダメダシナ・・・

ウウウ

ウ:エエイ、ママヨ! ホ:エッ、イイノ?

ウ:ウオリャ〜ッ ホ:僕モ僕モ

ウェルはキュウリを手に入れた!

恥も外聞もなく欲しがるホープ

全く意に介さないウェル(これはシャクシャクと頬張ってる顔)

シャクシャクシャク・・・

ソ:武士ハ食ワネド高楊枝・・・

ここで私が介入、ウェルから取り上げて、我慢していたソフィにやる

ソ:デモヤッパリモラッタ

ホ:ネー僕ニモ〜 ソ:ダメッッッ!!

アービックリシタ、ナニアノ子

最後にホ坊も少しもらいました

端っこしか残ってなくても気にしないホの字

その場にいなかったルースは、ホープがキュウリを平らげた頃にとことこやってきて

ル:アレ?ミンナナンカモラッタ?


この朝、みずみずしいキュウリを食べ損ねたのはルースだけではなく、人間達も葉物ばかりのサラダとなったのであった。


ああ、来年は虫よけネットじゃなく犬よけネットが要るかな・・・