2016年7月28日に書いたままだった日記を公開します。
なぜ当時出さなかったかというと、どうしても載せたかった写真が見つからなかったせいです。
外付けHDDに保存するということもちゃんと分かってなかった頃。
パソコンが壊れ、多くの懐かしい写真が失われました。
もしかして、CDに焼いて保存した写真の中にあるかも、と探したりしているうちに、そのままになってしまった日記です。
もう、載せたかった写真については諦めました。
文も、変なところもありますが、書いた時のまま出そうと思います。
アニューのひみつシリーズの前半はこちら。
アニューのひみつ1
アニューのひみつ2
アニューの秘密はまだ続く、と書いたけれど、実はもうあんまり秘密はない。
見たまんまだったりする。
今回は、アニューの秘密のわけ、を簡単に。
詳しく書き始めるととても長くなるので、簡単に。
なぜアニューが狼犬だということを秘密にしていたかというと、皆にまずは「狼犬」ではなく「一頭の犬」としての、ありのままのアニューを見て、受け止めてほしかったから。
そのあたりの経緯を、狼犬を迎えようと思ったわけもまじえながら書こうと思う。
狼犬は良くも悪くも他の犬とは違う目で見られることが多い。
シーザー・ミランの番組でも、狼犬専門のトレーナーさんが
「狼犬は野性の本能と家畜の本能の狭間で混乱している」
と、狼犬を作り出すべきではないと訴えていた。
確かに、狼犬を幸せにしてやるのはなかなか並大抵のことではない。
それに、世界中で多くの犬たちが人間の手で生み出され、人間の手で殺されている現状で、わざわざ狼と犬をかけ合わせてまで作り出す必要があるのか。
では、狼犬は生まれてきたこと自体が不幸なのか?
どうしてもそうは思えなかった。
特別ラッキーなのかもしれないが、私が知り得た狼犬達はみな最高に幸せそうな犬たちばかりだった。
混乱しているなど微塵も思えない、むしろ両方の良さが輝いている、心の安定した犬たちばかりだったのだ。
飼い主さんの多くが、そんな狼犬にとことん魅せられ、長年にわたり狼犬を多頭飼いし続けている。
このギャップはなんだ。
この数年は、狼犬について思う時、昔のように単純な憧れの気持ちではいられず、何が正しいのか分からないモヤモヤした気持ちが重く広がるようになっていたのだ。
そんな時、友人から子犬誕生の知らせ。
計画段階から連絡をもらっていたが、最初は迎えないつもりだった。
なぜなら、その頃には、今後は年を取った保護犬を迎えたい、それも今いる犬たちがいつか天国へ帰り、1〜2頭になってから、と思うようになっていたから。
迷いはあったが、
「お断りするわ」
と言った私に待ったをかけたのは意外にも母だった。
家族会議の結果、アニューは家族になった。
その理由としては、今の環境が申し分なく、狼犬を迎える最初で最後の機会だろうということももちろんあった。
が、なにより、「狼犬」にまつわるもやもやを、実際に自分が一緒に暮らすことで確かめたい、という気持ちがあった。
それに、友人は本当に狼犬について深い知識と理解をもっているし、もとより私は彼女を信頼している。
母犬も知っている。
もちろん、芯のところに狼犬への長年の憧れがあったのは言うまでもない。
そしてお迎え予定の5月3日が来た。
手の届かない存在と思っていた狼犬と暮らすことになった縁の不思議さ。
よその幸せそうな狼犬達に会えただけで満足していた時代から、いろいろな知識を得て、諸々の雑念も伴う状態で迎えた狼犬の仔。
そう、実は最初の数ヶ月は、喜び以上に不安や迷いが大きかった。
熟慮し、勉強もして迎えたつもりだったが、これまでの犬育てと違い、他愛ない子犬のいたずらも、「狼犬だから」このままでは大変なことになるんじゃないか、手に負えなくなるんじゃないか、と先行きを心配してしまい、些細なことにもピリピリすることが多かった。
アニューが来て少しした頃、ブログで紹介を書こうとして気づいた。
飼い主の自分が、狼犬のフィルター越しにアニューを見ていてどうして幸せにしてやれようか。
狼犬の特性を生かしてやることと、狼犬であることにこだわることとは違う。
気づいたのは前進だったが、頭で分かっていても、なかなかそこの折り合いをつけるのには時間がかかった。
それが伝わるのかアニューの方も、私に従ってはいても、慕ってはいないようだった。
試行錯誤の毎日が続く中、私を大いに助けてくれたのは動物たちだった。
特に犬たちがいなければ、今はなかったと思う。
そしてもちろん、家族と友人たち。
老母も愚弟も共に苦労をし頑張ってくれた。
悩みや不安は、友人や、友人づての狼犬飼いの大先輩達に支えられて、ひとつひとつ解決していった。
そうやって、無事アニューとの最初の1年を過ごすことができたのだ。
亀の歩みながら、絆を深めつつ。
まだたったの1年と少しだが、自分の人生に、アニューと過ごせるページがあることを幸せに思う。
アニューは穏やかで、素直で、溌剌とした大きな子犬だ。
友人に
「おっとりおおらかな仔がいればお願いしたい」
と頼んだが、ちゃんとそういう仔を選んでくれたおかげでもある。
ああ、簡単に書いたつもりなのに、こんなに長くなった。
予想通りだ・・・
今度は、アニューを迎えて感じたこと、狼犬と暮らすってどうなのかということを書きたい。
6 件のコメント:
アニューのひみつの続きが気になっていたので伺えて嬉しいです。
ハニフラさんと周りのワンコたちのおかげで、とっても優しい子に育ったのですね。
ハニフラ家のワンコたちにうちの暴れん坊娘も躾してほしいぐらいです。
アニューは目つきがとても甘えん坊に見えて、いつか抱っこしてみたいなぁと淡い願望を抱いたりしています。
押しつぶされそうですが笑
先日チョビット狼のニセコのマロンが逝きました。
もうすぐ15歳ってところでした。
我が家も初めての老犬介護に、いろいろやってるところです。
今週土曜日から父の十三回忌で帰るので、
2頭は初めて病院でお泊まり留守番です。
フェイスがまさか十三回忌にもいてくれるとは、誰も想像していませんでした。
マロンですが、フェイスやアイスとは違い、介護ってヤツはあんまりしてほしくないって感じでした。
それでも1ヶ月、そこそこにお世話を受け入れて、飼い主が仕事へ行き、子ども達がお昼寝し、奥さんがお風呂でマットを洗ってる、ほんの10分の間に、眠りながら逝きました。
予想通り、皆が見てない時に、一人で逝くのは、マロンだなあと思いました。
マロンがいなくなったことは、平成が終わった以上に、一つ時代が終わったような気がしています。
ガディソフィはじめ、あの諸先輩達の飼い主であるハニフラちゃんでも、アニューが来て、一つ一つ皆でクリアしていくというのは、「犬飼いルーキー」とバカにされていたウズラから見ると、少々驚きでした。
クロマシロクララさん、3年も間が空いてしまいました^^;
はい、アニューはとても優しい犬です。
私は迷ってばかりのダメ飼い主でしたので、本当に犬たちのおかげです。
甘えん坊で可愛いやつなんですが、愛情表現に甘咬みするので、痛いし内出血するし血が出ます(笑)
これは、どうもアニューの兄妹に共通らしく、長年の狼犬飼いの人達も、びっくりしていると聞きました。
なめてくれたらいいのに・・・といつも思います。
ウズラちゃん、マロンさん旅立ったのですね。
長生きしましたよね。幸せだったんだなあ。
ウズラちゃんを通して話を聞くだけでしたが、とても印象深い犬でした。
飼い主さんご家族、お寂しいでしょうね。
でも、大往生だと思います。どうか安らかに。
そっか、お父様が亡くなられてから、もう13年もたつのか・・・
あの見た目も中身もボロボロでウズラちゃんに引き取られたフェイスがこんなに穏やかに健やかに長生きしてくれるなんて、思い返すと涙が出そうです。
何頭飼っても犬は一頭一頭違いますもの、そういう意味では皆いつまでも「犬飼いルーキー」。
その心を失ったら失敗すると思います。
アニューのお里からは、狼犬をうまく変えなかった犬の訓練士、初めての犬が狼犬だったけど丁寧に飼って17歳まで幸せに犬生をまっとうさせた人、両方の話を聞きました。
初めまして。アニューの歩みをyoutubeで拝見して、このブログページに辿り着きました。今は兵庫県在住で先住犬がいる状態で来年から狼犬を迎え入れます。私はどちらかと言えば都会に住み、人がとても多い地域にいます。ですが私自身人が多いところが苦手で来年には田舎で、今いる先住犬と迎え入れる狼犬と静かに暮らしたいと考えています。育ててみなければ何も始まらないですが狼犬を飼うには高度な知識と育成のスキルがいると思い色々と知識を集めています。ですがやはり飼った経験が無い人の知識は空想でしかないと思っています。アニュークンの飼い主様のブログを見ていて自分の考え方に近いと勝手に思った部分もありこれまた勝手に感情移入しておりました。ちなみに動画で見た海や川や森が凄く綺麗でどこか気になったのですがどの辺りにお住まいなのでしょうか?私も動画で見たような犬達を放しても大丈夫なような自然の中に移住し狼犬を迎え入れたいと思います。これからもアニュークンとの生活を配信し続けてくださいね^ ^
匿名さん、ようこそいらっしゃいました!そして、せっかくでしたのにお返事がすっかり遅くなってしまいました・・・すみません。
狼犬を迎え入れるご予定とのこと、もうお迎えされたのでしょうか?
それに合わせて田舎暮らしも検討されているのですね。
今ごろお返事しても意味がないとは思いますが、私は四万十川の下流に住んでいます。
普通に探すとどうしても整地された物件ばかりを紹介されますので、なるべく自然のままで、傾斜や凹凸がある方がよいのだとお伝えして探してもらいました。
私もアニューを迎える前は親元である友人達から教わるのはもちろんネット上でも情報を漁りましたが、狼犬は本当に個体差が大きくて、なかなか不安が解消できませんでした。
手探りのところも多くなると思いますが、先住の御愛犬と、新たな家族になった(なる?)狼犬と充実した毎日を送ってくださいね^^#
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