9月22日は祝日だったが、オオサカ先生は祝日も午前中は診察しているから、さっそく朝一番で連れて行った。
一緒に連れて行ったおこぶのワクチンは問題なくすみ、ホープの診察。
熱はやはり40℃あったが、血液検査では特に大きな問題なし。
だが、左肩の腫瘤に触れた先生は予想通り顔を曇らせた。
「ガチガチの組織がここにあるのは確かなので・・・」
(ああ、この表現ってどう考えても悪性腫瘍だ)
「レントゲン、エコーをして、結果次第では針生検をします」
(だよね・・・)
待合室はごった返していたし、検査に時間もかかるということだったので、ホープを預けて一度家に帰り、電話連絡を待った。
家にいても、良くないことばかり考えてしまう。
『骨肉腫です』
『余命は1ヶ月くらいです』
そんな予想が頭から離れない。
これだけ健康に気をつけていて、それで病気になってしまうなら、ガンであれなんであれそれはもう運命なんだ、ジタバタせずに冷静に受け入れるつもりだ、とは常日頃から母に言っていたことだし、今回も四万十を出る前から覚悟していたつもりだった。
おこぶは1年前から体重が1.5kg増し
運動はしてるから、ごはんを減らそう
だが、お昼前に検査終了の電話をもらって待合室で呼ばれるのを待っている間、喉がつっかえたようになって、自分のツバを飲み込むこともできないくらいだった。
だいたい、オオサカ先生はいつも深刻な表情をしているので、この先出る言葉を予測するのは難しいのだが、思いもよらない結果だった。
「悪性細胞は一つも見つかりませんでした」
顕微鏡での組織写真をモニターで見せてくれ、専門的な説明を聞く(私が医者なのはご存じなので)。
診断名は、『無菌性脂肪織炎』。
ひどい炎症からくる痛みとだるさでぐったりしていたのだった。
原因はいろいろで、注射や手術の縫合糸などの外的要因で起こることも、自己免疫性疾患として起こることもあるそうだ。
治療はステロイドで、5日目くらいから急激に元気になってくるはず。
そうならない場合は、自己免疫性疾患によるものと考えられ、免疫抑制剤を一生飲まねばならなくなり、怪我などには注意が必要になる、とのことだった。
無菌性脂肪織炎もひどくなれば皮膚に穴が開くんですよ、と先生のこれまで治療した症例写真を見せてくださった。
ミニチュアダックスで、全身に深い穴が何カ所も開き、見るも酷い写真だったが、その後きれいに治って、まだ短いが毛も生え揃いつつある写真が続いていた。
アニューとともに、山や川を駆け巡るホープに、小さな怪我は絶えない。
そんな生活ができなくなるのはごめんだ、なんとか一過性で治ってくれと願いつつも、悪性腫瘍でなかったことに心底ホッとした。
だって、父の時も、ガディの時も、良い結果であるよう必死に願っても、答えはガンだったのだ。
良い方に予想が外れることが我が家に起こるなど、夢のようだった。
その日は、病院でステロイドを注射してくれていたので、翌日からのステロイド(20mg/日)、胃薬、予防的な意味での抗生剤をもらって、体に羽が生えたような心持ちで帰宅した。
ステロイド注射のおかげか、家に帰ると早くもホープは少し元気が戻っていて、なんと夜には、久しぶりに座ってごはんを食べた(いつもの半量だったが)。
その後は順調に元気を取り戻したホープ。
約1週間後の10月3日に再受診のため帰阪。
経過良好とのことで、ステロイドは半量になり、次回は2週間後ということになった。
35ほどあってほしい数値が、ホープは29.2だったのだ。
染色して見ると、赤芽細胞(赤血球の赤ちゃん)はたくさんあり、体は貧血を改善すべくちゃんと働いているが、貧血の原因が分からないのが気になるとのことだった。
念のため、1週間後にシマント先生のところで、貧血の進行がないか診てもらうように言われて、帰宅した。
6 件のコメント:
よかった!よかったです!!
一安心ですね(T-T)
かんづめさん、ありがとうございます^^#
・・・が、実は、もうちょっと続くのです。
一気に書きたかったのですけど、長くなるのと、時間がなくて小出しになってすみません><
おお、とりあえず、よかった、よかった。今後も順調にいきますように(祈)
我が家のブルおっさんも年明けに8歳になろうとしている今日この頃、膝の皮下にオリーブ大の腫瘍があるんですけど、いまのところ観察ちうです。 やっぱどきどきしますよね。
お母さまも回復されてることを祈ってます。
えええ、まだ続くんですか?
ホッとしたところだったのに。
ウチのココの胸のも、モノがあって、そっとしておいてますが
ここのところ、大きくなってきてます。
本犬は全く元気だから、このまま、いきたいんですけどね・・。
だれか、不調だと伝染するので、お大事に~。
ベックマンさん、だんだんとあちこちにぐりぐりができてきますよね。
ガディは8歳でガンの切除をしましたが、幸い完治して16歳まで生きてくれました。
で、我が家では犬は8歳は要警戒年齢で、それを過ぎるとちょっとホッとするようになっています。
(人間だと60~70歳がそんな感じです)
オリーブ大でぐりぐりしててあんまり変わらないなら、心配なさそうですね。
・・・でも、大丈夫と思ってもドキドキするもんです^^
はたはたさん、すみません、実はたぶん全5部作になりそうです^^;
ココちゃんもなにやらありますか。
物言わぬだけに、人間以上に心配になりますよね。
脂肪種なんかでもゆっくり大きくなってくるし、つきあっていけるようなモノだったらいいですよね。
きっとそうですよ!(祈)
誰か不調だと伝染するって、オオサカ先生も言ってました。
そちらに気を取られてしまうんでしょうね。気をつけねば。
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