10/22/2013

無宿猫日記・1





ここからしばらく、お得意の(?)日記形式でいきますぞ。
はじめておむすび(仮)と向き合えた晩から。



10月9日

夜、餌を入れにゲートのところに行ったら、おむすび(仮)が車の下から逃げた。
が、今までは車の下から走り去ったらそのままだったのに、今日は3m程先で座ってこちらを見ている。
こ、これは、いい人だと印象づけるチャンス!

餌の袋を助手席から取って手に数粒だし、車のそばにしゃがんで呼んでみた。
なんと、用心しながらもゆっくり寄ってくるではないか。
でも、30cm程離れたところで円を描くように私を回り込み、車の下に入ってしまった。
無理もないか。深追いはしない方がよさそうだ。

手のひらの餌を地面に置いて、ポンプ小屋の方へ向かう。
餌を入れ終えると、猫を驚かさないようゆっくり車へ戻り、助手席に餌をしまった。
先ほど地面に置いた餌は、すでに食べてなくなっていた。

小さいが進歩だ。
ウキウキと家に戻って、母に報告した。


10月10日

保護するときのことを考えると、クレートに慣らしておいた方がいいなと思ったので、仕事帰りにホームセンターで物色してみた。
が、安い物でもどうしても3000円近い。

うまく保護できず、使わずじまいになるかもしれないのに、ちょっともったいない値段だ。
中古でもいいし、ネットでもっと安い物がないか調べてみることにして、買わずに帰った。


さて、夜のえさ入れタイム。
いったん車の下から逃げた後、また寄ってきた!よしよし。

なんと今日は、手のひらを嗅ぎ、さらに指先をそっと囓った。
でも、ほんの数ミリ先にのっている餌は食べない。
そのまま、段ボールハウスの方へ行ってしまい、もうこちらへは来てくれなかったが、指に触ってくれたなんて万々歳だ。

まだ餌を入れていなかったので、私も段ボールハウスの方へ行ったら逃げていった。
ハウスの補修をしたりしてから餌を入れ、立ち上がるとポンプ小屋の角から、片目を出してこちらを覗いている。
戻ってきたんだね。これも小さな進歩だ。
「おむすび(仮)」と、まさに猫なで声で呼んでみたけど、隠れてしまった。




ここで、現場の説明をします。
車のそばに立って撮影したところ

ポンプ小屋の壁面のスポットライトは、動きに反応して一定時間点きます。
植え込みの向こうにフェンスがあり、写真右手の方から私はフェンスと壁の隙間になんとか体を入れて、餌場の管理をしています。
猫は写真左手の植え込み向こうのスペースに潜み、右方向へ顔を覗かせて様子を伺うのです。


10月11日

今日、仕事の合間に、Oさんにはじめておむすび(仮)の話をしていたら、Oさんちの猫『めいちゃん』が使わなくなった猫用クレートがあったかも、との有り難いお言葉。
もしあったら貸してもらえることになった。良かった。

夜、おむすび(仮)の撮影に成功した。初成功だ。
私の存在よりも、物陰から出ることの方を恐れているようだ。
そこらから、あの茶色い犬が飛び出してくるんじゃないかと気にしているのだろう。
私に犬の匂いがくっついているし。

でも、フラッシュを焚いても驚かなかったぞ。
少しずつだけど、毎日確実に距離は縮まっている。


家に戻ってから写真を見ていて、気づいた。
腰の辺りにケガしてないか。
ケガだとしたら、結構ひどそう。
母に見せてみた。
「おいどじゃないの?」
ケガだとは思いたくないし、そういうことにしよう。
iPhoneのカメラだから、光量が足りないと時々画像が歪んでしまうことがあるもんね。

段ボールハウスを初めておむすび(仮)が使った翌朝、血の跡が一滴あったのが気になるが、あれは獲物の血かもしれない。


実は、餌を置き始めた頃は、私の車の下からおむすび(仮)が逃げたあとに、ときどき獲物の残骸があった。
主にカエルで、両後ろ足だけが残っていたこともあれば、かなり大きなカエルの、頭だけ食べられていたことも。

時間が経ったものは猫は食べないので、カエルの遺骸は片付けねばならないところだけど、ここらは幸い、掃除屋がたくさんいる。
私が車を上からどかせておきさえすれば、しばらくすると他の動物が持ち去ってなくなっていた。
おむすび(仮)は、小さい体で、懸命に獲物を捕らえて生き延びていたのだ。

そんな獲物の残骸も、この頃から見かけなくなった。
する必要がなくなったからだろうと私は嬉しく受け止めている。


10/21/2013

白黒猫無宿





ここのところ、猫の話ばかりでなんだが、最近うちに放浪猫が遊びに来る。


初めて見かけたのは9月24日の夕方。
この日は火曜日だったが夏休みをもらっており、金曜日から民族大移動していた大阪に母だけ残して、私と犬猫で昼過ぎに帰高したのだった。


帰宅後しばらくはボロ雑巾のように横たわって旅の疲れを癒していた犬達も、夕方頃にはもぞもぞ起き出したので、庭の見回りに出かけた。
見回り隊白組

留守中に変わりがなかったか見ながらゲートまで来たとき、急にブラウニーがゲートに突進。
同時に、白黒の猫がぴょーんと飛び上がったかと思うとゲートをすり抜けて向こうに消えた。
我らとの距離は2mほどだったか。

ずいぶん近づくまで逃げずにいたものだと思いつつ、今までも宿無し猫や遠征中の飼い猫が敷地にやってくることは時々あったので、あまり気にしなかった。
その日まで4日間、犬も人も不在だったわけだし。

それにしても警戒心の薄い猫だ。
ブラウニーがいなかったら触れたかもしれないな、と一瞬頭をかすめたものの、それっきり忘れていた。
スンマセン




翌朝の散歩の時、ゲート近くにカエルが裏返って死んでいた。
せめて藪の中に入れてやろうと突いたら、動いた。まだかろうじて生きていたのだ。
しかし内臓が少しはみ出ていて、まもなく絶命するのは明らかだった。

カラスの仕業か水鳥の仕業か、敷地内でカエルの食べ残しはちょくちょく見かける。
が、こんなのは初めて見た。なんで食べなかったんだ。
食べようとしたところで我らが出てきたので逃げたのか?

20m程歩いたところで、もう一匹、ただ殺されたカエルを発見。
ここで、前日の猫が浮かんだ。
まさかだけど、あの猫が敷地内に戻ってきたのだろうか?
犬がうじゃうじゃしてるのに??
うじゃうじゃしてます

首をひねりつつ家の周りに戻ってきた。

そのまま家庭菜園の手入れをしようとしていたら、ふいにブラウニーが何かを襲った。
いや、襲ったは言い過ぎかもしれないが、アウアウ唸りながら何度も小突いたのだ。
小動物かと思ったら、白黒の猫。前日の猫だ。
タイヒ!

呼んだらブラウニーは離れたが、姐御としてこんな家の近くまで侵入者を許した汚名挽回とばかりに、今度はソフィが小突きに行った。

呼ぶまでもなく、もともとそんなにやる気のなかったソフィはすぐに離れて私のところに報告に来たが、猫が逃げた様子はない。

まさか死んだんじゃ?とおそるおそる様子を見に行ったら、私を見るやいなやすごい勢いで逃げ出し、そばの崖を駆けのぼって、ウバメガシの大木によじ登った。
なんで私で逃げるんだ・・・


グローネンダールはいかにも小動物を襲って食っちまいそうな面構えをしているが、実はあんまり興味がない。(友人知人からは、猫がだめ、という話は時々聞くが)
先日のカニに始まり、鼻先をぴょんぴょん跳ぶカエルも、数メートル先で低空飛行しているカラスも、まったく意に介さない。気にもとめないのだ。
まあ、そうでなくては牧羊犬はつとまるまい。
本来愛玩犬のハニー&フラも同様だ。
それにしては薄汚れすぎ

ところが、ブラウニーは狩猟犬の血が入っているようで、うちに来た当座は、カエルを追いかけまくり、池の平和を大いに乱して私の不興を買った。
動くものはとにかく追いかけて捕まえたいらしい。
これは今まで我が家において皆無だったことなので、慣れるまで多少の不都合が生じたのは確かだ。

それと、モノを噛んで壊すのが好きだ。これも初体験だ。
うちでは唯一、ホープがケージや壁などを噛み壊した経験があるが、目的達成(つまり脱出)の手段であって、噛むこと自体は目的ではなかったのだが・・・


まあ、そういうわけで、逃げ去った猫を我が家のオリジナルメンバーはもはや誰も気にかけなかったが、ブラウニーだけは崖の上まで追いかけていった。
そして、しばらく猫の木の下から離れなかった。

木に登った猫を見たら、なんだか小柄だったので、余っていたソフィ用の腎臓食フードを器に入れてデッキに置いてみた。
向こうは確かに木の上から見ていたようだったが、結局それを食べることなく姿を消していた(当たり前か)。

そのまましばらくは犬達の届かない場所に置いておいたが、数日後の土砂降りでダメになり、結局捨てた。
あれだけ怖い思いをしたし、もう二度とここいらには寄りつかないだろうと思った。




そうして姿を見ないまま数日が過ぎた。

週末になり、母が用事を済ませて帰高したので、駅まで迎えに行き、ゲートまで帰ってきたら、なんと白黒のお尻がゲートの中へ入っていくところだった。
懲りずにまだ辺りをうろうろしていたのだ。

我が家の最寄りの民家まで、1km以上離れている。辺りは田んぼと山だけだ。
たまたま通りかかったとは考えられない。

うちが気に入ったのかな?
試しに、夕方当直に出がけに、ゲートのそばに煮干しを数匹置いてみた。

翌朝帰ってきたら、きれいになくなっている。
小さくガッツポーズをしたが、猫とは限らない。
カラス、とんび、サギ、タヌキやイタチ・・・煮干しを食べそうなメンツは枚挙にいとまがない。

それから2、3日、朝晩必ず食べに来るのを確認し、今度はポンプ小屋とフェンスの間の、狭い隙間に移動してみた。
ここなら少なくとも鳥は食べに来ないだろう。
こうして、毎日朝と晩に、ポンプ小屋わきに数匹の煮干しを置いてやるようになった。




初めて餌を置いてから5日目くらいか。
仕事に行こうとゲートを出たら、車の下から白黒の猫が走り出た。
あの時の猫だ。
逃げ抜けるかと思ったら案に相違して、すぐそばの道路脇の草むらで座った。
やはり、かなり警戒心が薄いようだ。
モチット用心シナヨ

オ前サンガ言ウナ

ナンデー?

それに、じっとしている姿を見ると、草でハッキリは分からないが、思った以上に華奢だ。子猫に毛が生えたくらいの月齢ではないか。

そっと車で横を通ったが、逃げもせず見送っていた。
やはり、餌を食べていたのは他の動物ではなく、あの猫だったのだ。


その晩から、雨になった。

帰宅すると、器には水が溜まり、食べられなかった煮干しが浮いていた。
台風が近づいていたので、段ボールにビニール袋をかぶせて簡易の屋根と壁を作り、ついでに地面にも一枚段ボールを敷いて、なんちゃってハウスを餌場に設置してみた。
それから、子猫用ドライフードを購入して置いた。




結論から言うと、不気味な段ボールハウスにも臆することなく猫は通い詰め、日に日に車の下から逃げる速度が遅くなり、10日目頃から、餌を入れる際にちらちらと姿を確認できるようになった。
会えるのは、いつも夕方暗くなってからだったが。

白黒なので、お海苔とか海苔むすびとか呼んでいたが、そのうち『おむすび(仮)』になった。

そして、今も保護を目指して餌やり続行中である。




10/11/2013

外界からの便り









朝の散歩から帰ってひと息ついて、思い思いの場所でくつろぐ。



これから朝ご飯までは犬たちの休憩タイムだが、完全室内暮らしの猫チームは、犬達についた匂いに興味津々だ。

(動画内の雑音:空気清浄機、犬が水を飲む音、首輪の音)

ブラウニーがやたら足を舐めているのは、例によって泥んこになった足を洗われた後、まだ十分水気がとれてないから。
(外は蚊が多いので粗拭きし、室内で丁寧に拭き直すのです)



この日は何が気になったのか、いつも以上にしつこいおもち。
ほら、あんまり耳に顔を突っ込むから、ブラウニーは耳がこそばゆくなったよ。

これだけ嗅ぎ回した挙げ句、この顔である。
フレーメン反応ですね、ちょっとしょぼいけど。
時々嗅ぎ返されている



おこげもおもちも我が家に来てから外に出たことはないけれど、犬達を介した地道な情報収集で、外の世界のこと、まるで見てきたかのように知っているかもしれないな。


そして今日も情報収集にいそしむのであった。





10/08/2013

蟹の危険回避



かれこれ半月ほど前のこと、ホ坊を連れて紐付き散歩に行ってたら、道路の真ん中にカニがいた。


ここいらは、ちょっと湿度が上がると道路にカエルがわらわら出てくるのだが、なぜかカニもけっこうわらわらしている。

カエルは明るいうちはそれほど多くないので、暗くなってから出歩かなければ、車で轢いてしまうことも避けられる。
だから、宅配の時間指定も、夏場は夕方以降は極力頼まないようにしている。
特別にカエル贔屓なわけではないが、やっぱり轢かれずにすむに越したことはない。

しかしカニの方は時間帯関係なく出没するので、避けながら走ると微妙に蛇行運転になってしまう。(他の車がいない田舎道ゆえ可能)
まあ、カエルに比べてさっさと避けてくれるので、ゆっくり運転していればたいていは大丈夫だけど。



この時は、ちょうど右折車の死角になる場所のど真ん中にボーッとしていたので、側溝へ追い立ててやろうとした。
すぐすむ作業だと思ったんだもの。

ところが意外にてこずった。
カニのヤツ、私に追われると、あわててここへ逃げ込むのだ。
こともあろうに私の長靴の下

間違ってるよ、それ・・・
すごく安心したんだね

いかにも「ふう、危なかった」と思ってるようなのが可愛らしくはあるのだが。

手で追っても、右足で追っても、左足で追っても、必ずどちらかの長靴の下に急いで潜り込むから、なかなかはかどらない。
予定では、私がちょっと足で小突いたら、そのままサササと側溝まで一直線のはずだったのに。

仕方がないから、長靴に寄ってくるのを利用して、道の端まで誘導することにした。
これがなかなか難しく、急ぎすぎて長靴とカニとの距離ができすぎると、反対の長靴の方に逃げてくる。

道路の真ん中で地面を見つめ、ときどき不自然に手足をピラピラさせながら、ちょこまかとカニ歩きをしつつ、ちまちまと端っこに移動するはめになった・・・私が。
ア、不審者

ホープはカニには全然興味がなく、急に挙動不審になった私の様子を、少し離れて観察していた。
ホ坊よ、ちょっと手伝ってくれても良かったんでないの。
カニを小突くとかしてさ。

最初のうち、ホープが匂いを嗅ごうとしてカニに鼻面を挟まれたりしたら面白いなと思って、撮影用意をしていた報いかもしれない・・・