6/27/2009

フレンチでランチ










植物が雨の恵みを受ける時って、きっとこんな気分だろうと思ったひととき。

先日、Yuさんのお招きで、素敵なお昼ごはんをいただいてきました。
au coin du feuというフランス料理のお店。


お店と言っても、普通のレストランではありません。
Yuさんの、フランス料理教室をなさっているご友人のおうちで、こぢんまりとした隠れ家のような空間です。

           群がる写真家


窓の外には、木々とその間を飛び交う小鳥たち、その向こうに水面のきらめき。一幅の絵のようです。
手指一本一本の先まで、くつろぐ気がしました。







一ヶ月以上も前から楽しみにしていて、当日はもちろん完璧なスケジュールで集合場所へ向かったわたくし。



最後の乗り継ぎを間違え、遅刻しました。


申し訳ないのと焦ったのと走ったのとで、汗だくです。
皆さん、歓談しながら私の大遅刻を待ってくれていました。

車で集合すれば、道を間違えて遅刻するし・・・いつも、本当にごめんなさい。




オードブル。


奥に見えるのはドライトマト。
口の中で、噛むにつれ味が変わるのです。
とりこになりました。

食器も味わえます。


この写真を見た母も愚弟も、私がふざけて葉を一枚残したのだと思っていました。

食事も食器も楽しめるっていいですね。




サラダ。


しっかりしたボリュームの野菜に、シーフード、豆類・・・
それらを嬉々として食べていると、下からクスクスが現れます。

クスクスなるものは、聞いたことはあれども食べるのはもちろん、見るのも初めてでしたが、こんなおいしいとは。
恐らく、同じく食べたことがないであろう家族にも、今度ぜひ食べさせてやりたいものです。


こういう飾り付けって、粋ですね。


心憎い豆め。


キノコとオクラのスープ。


やさしい、やさしい味わい。
このスープなら、どんなに疲れ切ったときでも飲めると思いました。


メインディッシュは鯛でした。


ニンジンとピーマンを存分に煮込んだ、ピペラードがかかっています。
密かに見回すと、私のだけ、でっかい骨付きでした。
これは、当たりなのでしょうか?


そして、アメリカンチェリーのワイン煮。


これは後味も素晴らしく、食べた後も、しばらく胸のあたりがとても爽やかで、ルフュママさんは思わず作り方を習っていました。




デザート。


このブリュレ、表面のパリパリしたところが、薄氷のようにそれは繊細にできているのです。
きなこさん曰く、『4個ならいける』。




普段はコーヒーはブラックで飲みますが、どうしてもこれが使いたくて、ミルクを入れてしまいました。


注いだ後、牛さんのあごの下に、ミルクがひとしずくつくのが、なんとも可愛らしく、我が家にも迎えたいと思いました。

この牛、この日一番人気の撮影モデル。
ミルクピッチャーがこんなに注目されたことがあったでしょうか。



コーヒーを飲みつつ、ハルちゃんに作って頂くポロシャツの相談もしました。
でき上がったら、そのうち、自慢したいと思います。





あっという間に3時間半が過ぎ、帰りに私が友人達に渡したものがあります。

それは、むつきさんから頂いた、手作り石けん。
本当は全部、独り占めして誰にもあげたくないほどの宝物だからこそ、この日、友人達にプレゼントしたかったのです。
一つ一つ違う、むつきさんの素敵なラッピングと、凝りに凝った石けん。


この日の幸せな気持ちの結晶として、感謝を込めて渡しました。
近々、この石けんのことも書きたいと思います。





さて、この日のランチ、実は私のフェアウェル・ランチとして企画して下さったそうでしたが、当人は遅刻するし、引っ越し自体がもう少し延びたし、また何度かやり直しましょー・・・ということに。

ふふ、名目名目。
こんな素敵なランチ、何度でもしたいです!


6/14/2009

小さき友










我が家のメジャーリーグはベルジアン・グローネンダールだが、マイナーリーグとして、チワワがいる
・・・と3年ほど前、Dogblogの方に書いたことがあったが、今やこの白いふわふわのちびっ子たちは、立派なメジャーリーガーである。


2006年9月にも、チワワについて熱く語ってます、よろしければぜひ。→『チワワとは』


チワワ話を書きますね、なんて何度も言ってしまったので、どんなアカデミックなチワワ論が聞けるかと期待された方がおられたら、謝らねばなりません。
そういうのは専門家にお任せして。

チワワと暮らす一飼い主として、ぜひお伝えしたいことがある、それだけなのです。

そして私が言いたいことは、ふたつ。

 チワワって、体は小さくても立派に「犬」である。
 チワワって、犬だけれども、あまりに小さい。






愛玩犬に属するチワワ。
確かに、あの体格では、使役に就くのはかなり困難だと思う。
けれど、持って生まれた能力は、「愛玩」だけで片付けてしまうにはもったいない。


チワワは見た目から推測されるよりずっと知能が高いし、性格も大胆だ。
我が家の犬で比べれば、より神経が細かく、慎重(臆病とも言う)なのは、だんぜんグローネンダールの方である。



チワワの賢さというのは、どちらかというと、『自己判断型』の賢さである。 と、思う。
ヒトからの命令を待つのではなく、そのときの状況に応じて自分たちで思考して行動する。

        単独冒険旅行から帰還

記憶力もいいから、これまでの経験もあわせて、その行動は複雑化していく。

この思考・行動の複雑さ、ただ撫でられるのを潤んだ瞳で待っているだけではない、「自分で生きている」と実感させてくれる力強さが、彼らの面白さだと思う。

           潤んだ瞳

そこへ持ってきて、大胆というかおおらかというか、陽気な気性。
傷つけられるなど考えもしないかのように、人間を信用しきっている。

        獲物はウズラ(の卵)


そして、これらの特質を、あの小さな小さな、子犬のような体の中にぎゅっと詰め込んだのがチワワである。
この組み合わせの妙こそが、大型犬にはない魅力なのだ。








一方で、彼らの体格の小ささはあまりに極端だ。
他犬種との開きすぎた体格差は、ときに致命的な事故につながる。
20kgも30kgもある犬が、勢い余って2kgのチワワを蹴飛ばしてしまったら、ただのケガでは済まないこともあるのは、想像に難くない。


だから私は、ドッグランで大型犬と小型犬を分けることに、反対はしない。

しかし、犬の大きさで分けるなんてナンセンスだという意見はけっこう多い。
犬同士は大きさが違っても、ちゃんと配慮して上手に遊べるし、そういう遊び方を覚えることが大事、というのが最もよく聞く理由だ。


もちろん私も、サイズだけでマニュアル通りに分けるべきだ、とは思わない。

確かに、大きい犬も小さい犬もお互いに、人間が心配するよりはるかに上手に遊ぶ。いろんな大きさの犬たちが混じって、気遣い合いながら遊べるというのは、見ていても楽しい。


 気づかいの一例。
 ソフィだかウェルだか(忘れた)に叱られたハニー。
 ソフィ(もしくはウェル)が、グローネン同士の時と
 同じ力加減で咬んでいたら、彼のマズルはなくなって
 いたはず。

 半月後。しばらく跡が残ってた。


しかし、どんなに気をつけていても、事故というのは常に起こり得る。
はずみで踏んでしまうことだってあるだろう。
(私でもちょくちょく踏まれる。黒い連中に。)

それから、『事故』でなくても、大きい犬が十分に気をつけたつもりでも小さい犬には負担が大き過ぎた、ということもある。


チワワの身近な事故例を2件挙げてみると。

1.
同居犬(大型犬)と、たいへん仲良しのチワワとがはしゃいでいて、大型犬が振り向いた時に運悪く、であいがしらに牙が頭に当たり、そのまま亡くなった。
このときは、当の大型犬の憔悴ぶりも見ておれないほどだったそうだ。

2.
我が家のフラがルール違反を犯した際、ソフィが戒めに首根っこをくわえた。
この時、一部始終を私は見ていたが、ソフィははっきりと、最大限に手加減をしていた。
それでもフラはそのあと皮下気腫を起こした。外傷はかすり傷ひとつ無かったが、肺に小さな損傷が起こったと思われた。

自然治癒し、それ以降もフラはソフィを特に恐れることはなく、これまで通り過ごしている。
体重23kgと、1.6kgでは、あまりに体格差がありすぎたと思われる。

         ヘッ ヌカッタワ


こういう事故がどのくらいの頻度で起こっているかは知らないが、命が関わることだけに、発生率でどうこう言う話ではないと思う。万が一にも事故が起こったときには取り返しがつかない。

とは言え、『万が一』を恐れ過ぎるのもそれはそれで問題だと思うから、初めの方で私は「大型犬と小型犬を分けることに『反対はしない』」と書いたのだ。

分けるべきだ!でも、分けるべきではない!でもなく、分けるのもまた良し、という中間的な意見である。
態度があやふやなのではなく、ケースバイケースだし、飼い主それぞれの考え方だと思うから。



チワワの体格については、ただ小さいということ以外に、頭が弱点だということも重要ポイントである。
なにしろ、成犬になっても大泉門が開いてる犬もいるのだ。

大泉門、とはご存じの方も多いと思うが、赤ちゃんの頃だけある、頭蓋骨の隙間だ(いわゆる”おどりこ”)。犬では生まれる前に、人間でも幼い頃に塞がってしまう。

それがいつまでも塞がらないチワワ、いつまでも子犬なのは外見だけではない、というわけだ。
(ちなみに、「大泉門が開いたまま」=「水頭症」
 ということではないそうな)


それもあって、頭部への衝撃にとても弱い。
ハニーの大ケガも、同程度の衝撃やケガが他の犬種に起こった場合、あれほど重症にはならなかったと思う。
(それで、先にハニーの災難IIを書いたのです。)


また、チワワの子犬は、続けて遊ばせると低血糖症状を起こしやすい。
元気に遊んでいたのに急に倒れて意識がなくなる危険があるので、30分遊んだら、ケージで休ませるようにとブリーダーさんから注意を受けた。(ある程度大きくなったら大丈夫)



かように、彼らのあまりに小さな体格には、必ずハンディがついてまわっているのだ。

それがケガ等として表沙汰になるか、一生無事に過ごして「ハンディ」として認識されずにすむか、の違いがあるだけ。

どちらになるかは、飼い主の配慮と、運の両方にかかっていると、私は思う。






なんだか、そんなややこしい犬種はイヤだと思われたかなあ。
いえいえ、楽しいんですよ、チワワとの生活。

          ナニカエエモン


我が家の場合、ホープが、ルースかウェルと一緒にいるときは、チワワはサークルから出しません。
ホープ、ルース、ウェルが一緒になると、かなりエキサイトして激しく遊ぶからです。

   ハニーもエキサイト。この後回収されました。


ホープだけなら、全然問題ありません。

また、ウェルは、子犬の頃は、チワワとよく一緒に遊んだのですが、驚くととっさに口を持ってくる癖があるので(咬むわけではないですが)、大きくなった今では、チワワとはなるべく一緒にしません。

黒グロ軍団そろい踏みの時も、あまりにやっさもっさするので、チワワとは分けています。


また、テーブルの端に置くものは、チワワの上に落ちても大丈夫な軽いものだけ。
(たまにうっかりすると、事件が起こったの)


でも、それ以外は本当に手のかからない子達です。

楽天家だし、病気一つしない健康優良児だし(ケガはするけど)、好き嫌いなく何でももりもり(ガツガツ?)食べるし、何の芸もできないけど何故か「ハウス」だけは教えた覚えがないのに嬉々としてやるし、いつ目があってもニコニコ笑顔だし。


爪切りと歯石取りはそうとう嫌がるけど。

しかも、一日に食べる肉の量が、一頭当たり100〜120g前後。お財布に優しい・・・

         出ルノモ控エ目ヨ






我が家の元気なチワワたちは、心からチワワを愛するブリーダーさんのおうちから来ました。

お母さんはりんごちゃん、お父さんはトランプくんといいます。
ハニーやフラがケガをすると、真っ先にりんごちゃん、トランプくん、そしてブリーダーさんのお顔が浮かぶのです。

子犬の頃は、他の兄弟達と比べても、はっきりと体が小さく、ブリーダーさんも成長しても小さいかも、と心配してくれていましたが、すくすく育ってくれました。

        ハニーはフレンドリーに

       フラはオテンバに育ちました


チワワは小さいだけに、生まれつき体の弱い子も結構いるようです。でも、ブリーダーさんはどの子も一生懸命育てています。
(そういう子はブリ−ダーさんちの子になる)
ぜひ、こちらも読んでみて下さい。

         水面ニ届カンッ(怒)


また、チワワは大型犬よりさらに安易に素人繁殖がなされがちですが、ただでさえお産とは命がけのもの。
まして、こんな小さなチワワにお産をさせる責任をよくよく考えて欲しいと思っています。
私には、チワワのお産なんて、心配で怖くて絶対できません。
十分に経験を積み、生まれてきた子を責任を持って育てられるブリーダーさんにお任せするのが一番と思っています。

           獲物はBB弾


そうそう、去年だったか、JKCの訓練協議会に行ったとき、かなり上級で、本番前の練習をしてるチワワがいたけど、ひとつひとつの指示にビシッと従い、それはもう見事でした。
私とソフィ、ふたりして口をあんぐり開けてしばし見入ってしまいました。






見た目の特殊性から、食わず嫌いの憂き目に遭うことが多い犬種、チワワ。
実はとっても犬らしい、陽気な丸頭たちです。


まるいよまるいよ!






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・拙ブログ記事「雪のち晴れ」コメント欄

・Dog actually
    「ジャックラッセルテリア飼育奮闘記 (2) 」
                   コメント欄

  →ドッグランを分けるか否かについて書かれて
   います。私もコメントしようかと長文書きかけて
   ましたが、rioさんが十二分に書いて下さった
   ので、結局投稿しませんでした。

・Dog actually「小さくても犬、チワワ」






オマケ:
ウサギ肉の残りにかぶりつくチワっ子たち。
時々音が出ます。